2015年12月

22

火曜日の投稿

山内 真
投稿者:山内 真
(プランナー)

2015年12月22日

仕事を「超えて」、社会とつながる。
INTERNET for LOCAL DAY の開催を終えて

私たちの仕事は、社会とつながっているか。

山内 真
投稿者:山内 真(プランナー)

「自分にも関われることがある。それが、楽しかった!」

壇上でマイクを握り、そう力強く言ったのは弊社モノサスの若手コーダー 田中夏海だった。

大勢の人々で賑わう、渋谷ヒカリエ8F のイベント会場 COURT。
みんな高揚した表情で、ドリンク片手に自分の想いを隣の人と語り合っている。
「ローカル」「地域」「インターネット」。
そんな単語が、頻繁に聞こえてくる。

「そろそろ、終了の時間です」

司会者がそう言うものの、みんな、なかなか帰ろうとしない。
それほどの活気と熱量が、渦となって会場に存在していた。
 



こんにちは。プロデュース部の山内です。

今回は、僕たちプロデュース部が関わっているプロジェクトのひとつである「Google イノベーション東北」が、去る11月22日(日)に開催した 1 day イベント「INTERNET for LOCAL DAY」を終えての、僕なりに思ったことを書きたいと思います。(このイベントは、TOKYO WORK DESIGN WEEK 2015 の公式プログラムとして開催されました。)

INTERNET for LOCAL DAY ダイジェストムービー。

まずは、イノベーション東北について簡単な説明を。

イノベーション東北は、Google が中心となり、震災を機に新しい挑戦に取り組もうとしている人と、それをサポートしたい人とをオンラインでつなぐマッチングプラットフォームです。(原則として無償)
2013年5月にスタートし、現在では東北復興の更なる加速のため、地域活性において先進的な取り組みをしている地域と実験的に連携し、新たなプロジェクトを立ち上げています。

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イノベーション東北のウェブサイト。Gmail アカウントがあれば誰でも参加できる。11月末現在、登録サポーターは1,900名以上、340以上のプロジェクトが立ち上がり、1,500件以上のマッチングが成立している。

僕たちプロデュース部からは、現在、社外パートナーも含めたチームでプロジェクトにたずさわっています。
僕自身はパンフレットや映像、イベント会場のバナーなど、いわゆるコミュニケーションツール全般のプランニングと制作ディレクション、SNSやメルマガといったオンラインプロモーションを主に担当しています。
 

「みんなで」考える、
インターネットで地域にできること。

INTERNET for LOCAL DAY は、東北やさまざまな地域で課題に取り組む”先進的な”人たちが一堂に介し、参加者と一緒に、みんなで地域の現在〜未来に対するインターネットの可能性を考えよう、というイベントです。

地域の第一線で活動する方々の話を一方的に聞くだけでなく、参加者も自ら輪に参加し、考え、アイデアを出す。大きな共通の目的のもと、誰もが主体性を持ってこの場に関わる、というのがイベントの最大のポイントでした。

イベントプログラムの内容や、現場の詳細の模様は、ここで書くと長くなりすぎるので、つい先日イノベーション東北のウェブサイトにて公開されたばかりの INTERNET for LOCAL DAY のイベントレポートをぜひご覧ください。

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当日のプログラム内容だけでなく、みんなの熱気が十二分に伝わる内容になっています。

イベント自体は大盛況に終わり、その後しばらくはチーム全員、燃え尽き症候群のようになってしまっていたのですが(笑)、個人的にこのイベントを振り返って思うことは、大きくふたつあります。


開かれた場で、
みんなの関わり方がつながる。

今回のイベントに関わっていただいた皆さんは、地域からお招きした登壇者の方々はもちろん、参加者の方々も様々なバックグラウンド、職業、スキルを持っていました。地域に対する関心や想い、コミットの具合も、実際の当事者からプロボノとしてサポートしている人、まだアクションに移せてはいないけれど、ぼんやりと地域に興味のある人と様々。

もちろん、どれが良くてどれが悪い、ということではありません。みんなが集い、発言し、お互いを丁寧に聞く場があることで、誰もが自ら「自分なりの関わり方」に気づくことができるし、様々な「自分なりの関わり方」が交差することで、その場に多様性が生まれ、新しい発見やつながりが生まれてくるのだと思います。

また、冒頭で書いた「自分にも関われることがある。それが、楽しかった!」と言った田中のように、「関われること」が自分で分かることは、とても楽しいこと。個々の関わり方がその場でつながり、熱を帯びながらかたちを変えていく。その体験を通して、また新しい関わり方が見えてくる。そうしたエキサイティングなサイクルが、INTERNET for LOCAL DAY の会場のあちこちで生まれていたように思えます。

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ローカルゲストが取り組む地域課題について、みんなでアイデアを出し合うアイデアソン。多様な意見が交わることで、それぞれにとっての新しい発見が生まれる。

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会場の中心に設けた席に、発言したい人が自由に入れ替わり参加できるフィッシュボウル(金魚鉢会議)。話す議題も内容も自由。

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イベントの最後に行われたオープンマイク。壇上から想いのたけをみんなに伝える!


仕事で生まれたつながりが、
仕事を超えて、続いていく。

このプロジェクトにおいて僕たちは普段、人と人とを「つなげる」仕事をさせてもらっています。つなげることで両者にとって生まれるであろう価値を、僕たちは「関係資産」と呼んでいます。東北と地域で課題に取り組む人たち、それをサポートしたい人たちが豊かな関係資産を持つことができる、そうしたプラットフォームをいかにつくり上げることができるか、それが僕たちのミッションだと思っています。

同時に、僕たち自身も多くのつながり、関係資産を築いていっているんだなと感じています。
仕事を通じて生まれる関係性、というのはよく聞く話ですし、一般的なことかもしれませんが、僕自身、「つなげる」ための仕組みや方法、その演出ばかりにフォーカスしすぎていて、気付いていなかったというか、肌で感じられていませんでした。

今回、INTERNET for LOCAL DAY の開催を通して、たくさんの方々との新しいつながりがあり、また、過去のつながりがかたちを変えて再び訪れたものもありました。(例えば、今回ご登壇いただいた、新潟県十日町市で「山ノ家」を運営する後藤さんには、以前、個人活動としてやっていたギャラリーのプロジェクトでお世話になりました。)

そうして生まれたつながりが、少しずつ日常に溶け込んでいくといいなあと思っています。
つまり、イベントの参加者にとっては、「一過性の場」を超えたものに。
僕自身にとっては、「仕事」を超えたものに。

そう思っていた頃、SNSである1枚の写真を見かけました。

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飾り気のない素朴でおだやかな朝焼け。福岡県築上郡上毛町の風景です。

これは、イノベーション東北でプロジェクトを立ち上げ、INTERNET for LOCAL DAY にもご登壇いただいた西塔大海さん(上毛町地域おこし協力隊)が取り組む「上毛町ワーキングステイ」に参加しているチームメンバーによって撮影されました。

そのメンバーは、一度イノベーション東北の業務で上毛町に出張しているのですが、今回は純粋に行きたいと思って訪れています。
仕事で生まれたつながりが、仕事を超えて続いていく。
この何気ない、日常性にあふれた朝焼けの写真を見て、そんなことを思い、自分のことのようにも感じられ、なんだかとても嬉しくなりました。

人とのつながりが、その人の暮らす社会とつながり、そして自分の日常ともつながっていく。参加者にとっても、自分自身にとっても、チームメンバーにとっても、INTERNET for LOCAL DAYがそのきっかけになっていければ。

※ この流れをさらによいものにするため、INTERNET for LOCAL DAY 第二弾を来春に開催予定です!

 

最後に、おまけの1枚。
上毛町のアイドル犬、名前は村長(笑)。かわいい...。(撮影:チームメンバー)

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この投稿を書いた人

山内 真

山内 真(やまうち しん)プランナー

愛媛→札幌→アイオワ→NY→東京。モノサスではWebプランニングを担当。週末は食い歩き担当。学生時代はずっとアートの勉強をしていました。アートから学んだことは「“それ”は全てではない」です。現在、渋谷で日曜だけのギャラリー Open Letter の企画運営もやっています。カム!

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