2016年01月

26

火曜日の投稿

大藪 博幸
投稿者:大藪 博幸
(Webディレクター)

2016年01月26日

CMS設計
「作れる」より「使える」という考え方

Webディレクター.docx

大藪 博幸
投稿者:大藪 博幸(Webディレクター)

こんにちは、ディレクターの大藪です。
今回は、CMSを導入する案件を進める際に私がディレクターとして心掛けていることや、制作者としての経験から少しでもCMSを使いやすく活用していただけるよう、考えていることについてお話ししたいと思います。
CMS ( content management system ) とは、HTMLやCSSなどの専門知識がなくても、Webサイトコンテンツの更新と管理を行うことができる仕組みで、私が担当する案件でも、CMSの導入は一般的になっています。

元々制作者としてCMS構築にたずさわってきましたが、いろんな機能を使って工夫ができるCMSを、十分活用できていないサイトもまだ多く見られます。
CMSはちょっとした設計方法の違いで、使いやすくも使いにくくもなるのです。

以前、ブログサイト運営代行を行っている、あるクライアントからこんな要望がありました。

「不特定多数のユーザーがデザインもカスタマイズできるブログサイトをパッケージ化し、運営したい」

お知らせや記事など“コンテンツ”を更新できるブログ機能とは別に、ヘッダーフッターや背景画像や文字の色などの“デザイン”部分も、ユーザー自身でカスタマイズができる機能を設けたい、という内容でした。

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1つのテンプレートをもとに、ヘッダー、フッターなど、ユーザー自身でカスタマイズができる。

普段はユーザーの要望に合わせて、CMS構築に必要なテンプレートやモジュールはオーダーメイドで作りこんでいくのですが、今回はその部分を後からユーザーがカスタマイズできるCMSを考える必要がありました。
カスタマイズできる範囲はある程度制限する必要があったものの、色々なパターンで行われてもサイトに不具合が出ないよう、仕様を決めるのは、なかなか大変でした。
そういった内部の構成をクライアントの要望に合わせて組み立てていくことが、この案件での大きな課題ではあったのですが、制作を進めるにつれ、1つ気になる点が出てきました。

「これは不特定多数のユーザーがちゃんと使えるものになるだろうか?」

ブログ更新については一般的な記事投稿で行う形だったので問題なかったものの、「カスタマイズ」については、制作内容に偏った完全オリジナルの方法で行う必要があったのです。
マニュアルを作れば大丈夫だろう と思いつつも、かなり複雑な構築を行う必要があったため、ヘッダーの変更はここ、文字色はここ、画像はここ、など別々の管理画面を開いて設定しなければならず、カスタマイズ方法も複雑になっていました。

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設定メニュー一覧。それぞれの画面を開いてHTMLやCSSを設定しなければならない。

これは面倒だ。CMSを使ったことのないユーザーもいるはず。操作を間違えてサイトの表示がおかしくなるかも? など心配になってきました。
どうにかうまく解決できないかと考えていたところ、ふと 「設定メニューを1つの画面で完結できないかな」と、とても単純なことに気づきました。こういうシンプルな思いつきが、案外大事だったりするのかもしれません。試行錯誤の末、「カスタムフィールド」を使用することで設定画面を一画面にまとめることができました。

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複数あった設定画面を一つにまとめたもの。それぞれの画面に遷移しなくとも1画面で完結できる。

結果的に、ユーザーが操作を誤るリスクも減らせ、「これはどこから設定するんだっけ...?」とマニュアルを何度も見返す必要も無くなり、運営するクライアントからも大変喜ばれました。
おこなった事自体は、機能を1画面にまとめるという単純なことでしたが、ふとした提案が、数十人のユーザーをサポートしなくてはならない運営者の負担を軽減させることにつながり、私も提案してよかったと思える瞬間でした。

CMSは、目的に合わせ様々な構築が必要なのですが、時に目的に縛られ、制作内容も複雑になり、最終的にユーザーが使いにくいものになってしまうこともあるのではないでしょうか。

サイトを更新していくためのCMSですから、長く使っていただけるよう、自分が「作れる」より、ユーザーが「使える」ものを意識して制作を行うことを心掛けています。

この投稿を書いた人

大藪 博幸

大藪 博幸(おおやぶ ひろゆき)Webディレクター

旅好き、犬好き、ゲーム好き。 長期のヨーロッパ滞在経験を経て、現在は専ら”おっさん化”を続けながらWEBディレクターを務める。 いつか、地球に生まれてよかったー!と叫びたくなるような、大スペクタクルな旅に出かけたいと思っている。

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