2018年02月

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金曜日の投稿

上森 拓
投稿者:上森 拓
(デザイナー)

2018年02月16日

とんでもない優しさをもつ男。
デザイナー今井智也

メンバー紹介

上森 拓
投稿者:上森 拓(デザイナー)

昨年モノサス歴10年を迎えた、デザイン部の今井智也。
モノサスに入る前からデザイナーをやっているから、デザイナー歴は13年くらいだろうか。

私にとって社歴もデザイナー歴も大先輩であり、Webのことなら何でも質問できる存在。そして仕事上だけで繋がっている存在ではなく、おこがましいが何でも共感し合える友達のような存在だ。

今井さんには大体のことは共感してもらえる。「共感してくれるだろう」と思えるから、安心して何でも話すことができるのかもしれない。時には「何でも話せる」を超えて、頭の中を垂れ流しで喋ってしまうこともある。でも、そんな支離滅裂の言葉であっても、なんか伝わっている気がしている。

それくらい安心感をもって話せる存在。
そんな今井さんのことを今日は紹介したいと思う。
 

モノサスのデザインを支える、二大巨頭のひとり

今井さんはモノサスデザイン部の、二大巨頭のひとりである。
(もうひとりは部長の小野木さん)

互いに社歴10年を超えるふたりは、モノサスのデザインを支え、築き上げてきた。
この10年余り、互いに得意なところを伸ばし、刺激を受け合ってきたのだろう。

ふたりのデザインは対照的であり、今井さんのデザインを小野木さんはできないし、逆に小野木さんのデザインを今井さんはできない。クライアントを優しく包み込むような小野木さんのデザインに対し、今井さんのデザインは尖っている。その鋭さはクライアントの心臓をつらぬくかのようだ。

正反対のふたりのバランスが、モノサスのデザインを支えているのだ。


グーとチョキのみで意思疎通できる間柄のふたり。

小野木が白なら、今井は黒。
小野木が天使なら、今井は悪魔。
小野木が旦那なら、今井は嫁である。

対照的なふたりのイイとこ取りをして学べる部下の私としては、お互いを刺激しあう熟年夫婦のようなふたりの関係性がいつまでも続くことを願っている。
 

心臓をつらぬく、今井流デザインの秘密

クライアントの心臓をつらぬく今井さんのデザインは、とにもかくにもカッコイイ。

言葉にするとエッジが効いてる。シャープである。
と表現してみるが、どうも適切には思えない。言葉で説明ができない感動があるのだ。デザインには言葉で説明できない部分があり、そこが人の心を最も動かすのである。

社内に今井さんのようなデザインができる者はいない。
なぜなら、知識やテクニックでは補えない、センスの部分が大きいからである。


今井さんのハイクオリティデザイン。(本人は「美味しそうな写真を並べただけだよ」と言う)

デザインはあらゆる要素の組み合わせから出来ており、写真・フォント・色・レイアウトなど、各要素を選択して組み合わせることがデザイナーの重要な仕事だ。無数の選択肢から「選ぶ」という能力は、知識やテクニックも大切だが、最終的にはセンスの部分が大きいのではないだろうか。

写真一枚を選ぶセンス、フォントひとつ選ぶセンス、色ひとつ選ぶセンスetc…今井さんは無数の選択肢から、”コレ”というものを選択する能力に長けているように思う。そして選んだ要素を組み合わせると、カッコ良さは掛け算で跳ね上がるのだ。
 

今井流デザインを求めて。

彼のようなデザインを、どうやったら作ることができるのか。
センスとは生まれ持ってのものではなく、後天的に習得可能だと信じてやまない、センスのない者特有の思考をもつ私は、彼を分析するのだった。

まず今井さんは「センスを磨く努力」を怠らない。

センスを磨く努力とは、要は情報収集力である。と仮定する。彼は常に情報を取得し、自分のセンスの鮮度を保ち、さらに向上させている。彼が書いた記事を見ると、めちゃくちゃ情報収集している。まじめにコツコツと努力している。

きっとこれが今井さんのようなカッコイイデザインを作る秘訣なのだと信じ、私は今井さんと同じ情報を収集し、同じものを見るように日々努力したのだった。

次に「今井さんの言動」に注目をした。

今井さんはデザインに関しては特に、浅知恵や薄っぺらいことを話さない。○○さん(有名な人)がこう言ってたから凄いとか、これが今後くるらしいとか、ネットで調べたら出てくるようなにわか知識ではなく、必ず「自分の経験を通したこと」を話す。

私が「このツールがきそうですよ!(って有名な人が言ってましたよ)」なんて話すと、今井さんは「あぁ、それ良かったよ。でもここら辺が微妙、アップデートに期待だね」なんて、そのツールをとっくに使っていて既に考察済みである。

ドヤ顔で話した私は涙目である。
” にわか殺しの今井 ”とはこのことか、と痛感するのであった。

御託は並べずにファクトを話す。
これも、今井流カッコイイデザインの秘訣なのではないか。
そして私も自分の経験を通したことしか話さないようにした。

あれから4年。
今井流のデザインは未だに作れない。

自分なりの努力の末気づいたことは、センスというものは生まれ持ったものも大いにある(のではないか)ということ。彼には生まれ持ったセンスがあり、さらに努力もするので最強パターンである。好きなデザインをとことん掘り下げ、取捨選択していく彼の地道な努力は、もはやセンスなのだろう。
 

とんでもない優しさを持つ男

色でいえば黒、天使ではなく悪魔。尖ったデザイン。にわか殺し。
そう聞くと、どんなオラオラ系かと思うかもしれないが、本質は非常に優しい男である。

しかも今井さんの優しさは、物腰が柔らかいとか、いつもにこやかとか、そんなレベルではない。彼の優しさはマジでヤバイのである。

以前コンビニで、対象商品のシールを集めてリラックマのお皿(リラックマボウル)を貰うキャンペーンがやっていた。シール35枚でお皿1つ、だいたい100円に1枚なので、1皿に3500円以上かかることになる。そんなに買い物するかわからないし、期間中にひとつでももらえればいいかなと軽い気持ちで集めていた。

しかし、その2ヵ月後。
なんと合計12個ものリラックマボウルが手に入ることとなる。

そこには今井さんのとんでもない優しさが大きく関わっていた。

ある日、ランチタイムを逃した今井さんと私は、コンビニで昼食を買うことにした。私が店内のチラシを指差し「これ欲しいんですよねー」とつぶやくと、急に今井さんの優しさが大爆発したのである。

シールが付いた商品(パンとお菓子)のみで昼食を構成し、会社のみんなへのおやつとして、シールが付いたお菓子を爆買い。さらに今井さんは、他の社員たちも巻き込み協力者を増やしていく。連日シール付きの商品を買いまくる彼の姿があった。

そんな調子であれよあれよと、リラックマボウルを手に入れることができたのだった。

ちなみにそのお皿には、茶色と限定カラーの白があり、白はキャンペーン早々ライバル達に交換されてしまう。すでに中盤にさしかかっていた為、案の定、会社周辺のお店の在庫はなくなっていた。

すると彼は、代々木全域まで範囲を広げ、白いリラックマの所在を調べ出したのだ。

いい大人の男性が「すみません。リラックマボウルの白い方ってまだありますか?」と電話するのである。電話を受けた店員は、娘のいるお父さんか、彼女の代わりに電話した男性と思ったに違いない。

そんな努力の末、12個中ひとつだけ、白いリラックマボウルを手に入れることができた。
私にはそのリラックマボウルが金色に輝いて見えるのであった。

今井さんの優しさマジキチエピソードはこれだけではない。

  • 怪我をした野良猫のために栄養満点の高級キャットフードを1万円分買い込む。
  • 他部署で炎上しかけた仕事を自ら手伝い、休日だろうと年末だろうと出社する。
  • モノサス女子会に招かれると、自分が完全にアッシー(バブル用語)要員であることを承知の上で参加、全員を家まで車で送る。


今井さんの優しさは尋常ではない。愛の爆発力をもっている。
それはある意味、自己犠牲的とすらいえる愛なのかもしれない。

しかし、だ。
彼のとんでもない優しさが適応されるには条件がある。

それは「半径5メートル以内の人間」であると今井さんから認められることである。誰にでも優しいのではなく、彼が心を許せる範囲内の人間にだけとんでもなく優しいのである。(だからといって、半径5メートル外の人に対して唾を吐いているわけではない。普通に紳士である。)

半径5メートル以内に入ってきた人に対して手厚く振る舞う。
デザインだけでなく、人に対しても好きな人を深く愛するタイプなのかもしれない。
 

そんな今井さんにも弱点はある

好きなものや好きな人にどっぷり愛情を注ぐ今井さんは、車にも愛を注いでいる。
車でならどこへでも連れて行ってくれるし、運転も上手く、道にも詳しい。

しかし、車以外の移動手段となるとヒドイものである。
まず電車に乗れない。電車移動ならば、私立小学校に通う子供の方がはるかに優秀であろう。飛行機ならば、羽田空港の駐車場までしか行けないであろう。

彼がこよなく愛する perfume のライブが福岡で開催されたときのこと。さすがに福岡まで車では行けない。そう思った今井さんは即座に思いついたのであろう。

「たくちゃん(筆者)を呼ぼう」

そう考えた彼は、私の旅費をすべて負担する覚悟で私を誘いだす。
久しぶりに旅行も良いかなと思った私は二つ返事で承諾。
そこからが今井節の発揮しどころであった。

「移動はたくちゃんに任せておけば大丈夫」
そう言って、私は福岡旅行の移動に関する全てを任されたのであった。

“ 得意なことは任せとけ!よくわからないことはわかる人に任せる!”

爽快な男である。
 

目にとどく範囲を、深く

私と今井さんの普段の会話は、仕事の話だけでなく「近くのカフェの子が可愛い」「可愛いくない」「ちょうどいい」といった話をしている。ちなみに私はちょうどいい子が好きだが、今井さんは可愛い子じゃないと水も受け取らない。(嘘)

あとは、笑いのツボが合う。

私のシュールすぎる冗談を笑ってくれる貴重な存在だ。私は笑いの感性が歪んでいるのか、ほとんどの人に冗談だと思われなかったり、意味が分からないといった顔をされる。もしくは怒られる。

しかし今井さんには 100% 伝わるのだ。
ましてや「たくちゃんのセンス凄い好き。ツボ。」なんて言ってくれるではないか。ますます私の感性が歪んでしまう。自分が面白いと思うことを一緒に笑ってくれるのはとても嬉しいことで、そんな彼の存在をありがたいと思う。

先述のように、目に届く範囲を深く愛する今井さんは、デザインにも人にも、好きなものにどっぷりと愛情を捧げる。範囲外には弱いが、その分自分の範囲内はとことん強い。広く浅くよりよっぽど良いのではないか、私はそう思う。

自分は何が好きでどういう人間なのか。
自分をよく分かっているからこそ、彼が方向性に迷うような姿は見たことがない。

そんな今井さんは、なんか上手く言えないけど、大事なことを見失っていないような、とてもすごい人だ。彼は今後も自分のやり方で、身の周りを深く愛し、愛されていくのであろう。

この投稿を書いた人

上森 拓

上森 拓(うえもり たく)デザイナー

デザイナー。東京生まれ。いまのところ中野区民で自転車通勤。お酒はビールが好きです。昨年リラックマボウルを11個集めるという偉業を達成した。

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