Wed.
3
Aug,2016
菅野 慎
投稿者:菅野 慎
(コーダー)

2016年08月03日

コーディングファクトリーを育てた男、
伊藤洋介のこと

メンバー紹介

菅野 慎
投稿者:菅野 慎(コーダー)

伊藤洋介38歳。趣味はバスケットボール。人生で自転車を盗まれた回数は軽く20を越えます。なぜそんなに自転車が盗まれるの聞いてみると、彼は一切鍵を掛けないそうです。
理由を尋ねると決まって「盗む方が悪いに決まっている!」と言い放ちます。

そりゃそうだけど伊藤さん、いいから鍵、掛けようぜ・・・。

そんなお茶目な一面を持つ私の最も尊敬する先輩の一人である、伊藤洋介の話をしようと思います。
 

伊藤洋介、モノサスに入社する

伊藤がモノサスに入社したのは今からおよそ6年前。
モノサスに入社している人は前職は全然違うことをしてました、なんていう人が意外に多いのですが、伊藤は前職からweb制作に携わっている生粋のweb職人である。
そんな伊藤はある日、ぬるっと入社してきました。
元々モノサスという会社が自宅の近所にあることを知っていたそうです。

前職を退社してから少しプラプラと放浪していたそうですが、ふとモノサスのことを思い出し、当時募集はしていないにも関わらず、面接をお願いしてみたとのこと。
面接は玄関入ってすぐにあるカウンターで行ったそうです。
そこで面接官(龍田)の向こう側でワイワイと働く人達の姿を見て、賑やかで楽しそうな印象を持ち、入社を決めたそうです。
ただし、面接した翌日に入社が決まり、いきなり連続で徹夜作業に巻き込まれることになるとはこの時の伊藤少年は知る由もありません。


当時伊藤がみたカウンターからの風景(再現)
 

伊藤洋介と出会う

突然ですが、私は伊藤とはほぼ同期入社である。

正確にいうと彼の方が数ヶ月だけ早いです。
いつのことだったか私がピッタリ同じ時期に入社した本当の同期とランチに行こうとした時です。きっと寂しかったのでしょう。
「自分も(大体)同期だから一緒に行く!」と言い張るのでそこから同期ということにしている。全くかわいい先輩(同期)です。

とまあちょっとややこしい私と伊藤の関係であるが、彼の当時の印象は、「仕事ができる技術の鬼」と言った感じでした。
難易度の高い場面では必ず顔を出し、そつなくこなす、そんな自分の手の届かないような憧れのヒーローみたいな存在です。若かりし自分は「伊藤さんのような頼りになる存在になりたいな」とよく思ったものです。
 

伊藤洋介、出世する

そんな優秀な伊藤ですから、メキメキと頭角を現し、コーディングファクトリーのコーダーから班長へ、班長からリーダーへ、リーダーから部長へどんどん出世あそばされました。
でもそれだけのことを伊藤洋介はやってきた。特に「教育」に力を注ぎ、js や php などの社内勉強会を誰よりも率先して行い、コーディングファクトリー全体の技術力を一段階も二段階も上のステージへと押し上げた最大の功労者です。

昨年も神山塾の講師を丸山と共に引き受け、優秀なメンバーを連れて帰ってきてくれました。程度の差はあると思うが、今いるメンバーで伊藤の教えを受けていない人はいないと思います。中でも伊藤班に所属していたこともある私は特に目を掛けてもらっていたと思う。伊藤直伝の技術は今も私を助けてくれます。


できる男感が自然と出てしまう伊藤。タイオフィスにて。
 

伊藤洋介の今

今、伊藤はコーディングファクトリーを離れ、タイにいます。
モノサスタイランドでコーダー達に対して勉強会を開いたり、「CoderParty」というコーダー達で集まって技術共有をする場を作ったりと、他にも私が知らない施策を山ほどしているようです。日本で私たちにしてくれたように今度はモノサスタイランドでも技術の底上げに尽力しています。

タイのコーダー達はとても向上心があり、飲み込みも速く、こちらからアプローチをするとあれやりたい!これやりたい!と技術に関してものすごく貪欲な一面を見せるそうです。
世の中的に海外の制作を不安がる人達も少なからずいるけれど、「モノサスタイランドは安心」と伊藤の一言。さすが現地の責任者で伊藤とも長い付き合いのある元コーディングファクトリー宮川が育て上げた組織は違うと太鼓判です。


伊藤と宮川。二人は仲良し。 ~ from タイ ~
 

伊藤洋介のこれから

今、伊藤の中に軸が二つあるそうです。

一つは制作者としてこれからも良いものを作っていきたいということ。
現場の第一線を引いたとはいえ、やはり制作は今でも好きなようです。

そしてもう一つは教育者として貢献すること。
伊藤は「教育」ということに対してのスタンスが徐々に変化していったと言います。
始めは自身に技術的な仕事が集中していたので、その負担を軽くしたいというのが大きかったのですが、途中から教えたら教えた分だけ皆ができるようになっていくことが嬉しくて、それ自体がモチベーションに変わったそうです。今までたくさんの人に教えてきた伊藤は、人が成長していく姿にやりがいと楽しさを見出し、今後はそういったことを主軸に活動していきたいそうです。


主催した勉強会でタイオフィスのコーダー達にレクチャーする伊藤
 

伊藤洋介の紹介記事を書くに至って

ある日のこと。
社内のキッチンに行くと居合わせた中庭編集長に声を掛けられた。

「今度ものさすサイトで掲載予定の伊藤さんの紹介記事、菅野君お願いできませんか?」

正直私は、文章を書くのが苦手です。下手です。恥ずかしいです。
断ろうかなぁと一瞬思いましたが、「伊藤さんか・・・。」
社内でも特にお世話になっていて、師匠であり、戦友であり、兄のような存在とも言える伊藤さん。
そんな伊藤さんの紹介記事を書くのは他の誰でもなく自分でありたいかも・・・と柄にもないことを思い、今回引き受けることにしました。

伊藤さんが以前、ふとこんなことを言いました。

「菅野君はMVPには推薦しないよ。」

毎月記事にもなっていますが、モノサスには月間MVPというものがあります。基本的に部長(またはリーダー)が自分の所属メンバーの中から活躍した一人を推薦します。
そこにまさかの推薦しません宣言!これがパワハラというやつなのか!東京こわっ!と一瞬邪な考えが頭をよぎりましたが、伊藤にはもちろん真意がありました。

伊藤さんが伝えたかったこと、それは「ここで止まるな」というメッセージです。

自分でいうのも何ですが、私はそこそこ仕事ができていた方だと思います。そんな私が図に乗らないように、現状に満足して歩みを止めないようにと、誰よりも私の将来のことを考えてくれていました。そんな伊藤さんの想いがわかった時、ちょっと嬉しくて泣きそうだったのは内緒です。

その後、しばらくおいて突然月間MVPを受賞しました。
受賞の場で推薦理由を述べてくれましたが、驚きで正直あまりよく覚えていません。
ただ、そのとき一人前として認められたような気がしました。
 

伊藤洋介から一言

もしも伊藤が転職をするとして、面接で「あなたの一番の自慢を教えてください」と聞かれたら、私達(コーディングファクトリー)を自慢したいそうです。「俺がここの部長をやったんだぞ」と胸を張って言える!と言っていました。

ありがとうございます。嬉しいです。

でも伊藤さん、私が面接官に同じ質問をされたら胸を張ってきっとこう答えます。

「私の師匠はモノサスの伊藤洋介です!!」

この投稿を書いた人

菅野 慎

菅野 慎(かんの しん)コーダー

コーディングファクトリー部のコーダーです。家では愛犬のこてつ君とこたろう君の召使いをやっています。可愛すぎてついつい甘やかしてしまいがち。しょうがない、だって可愛いんだもの。

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