2016年08月

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水曜日の投稿

村上 伊左夫
投稿者:村上 伊左夫
(品質管理部 リーダー)

2016年08月17日

この一冊で、仕事の仕方が変わるかも?
私の思う「仕事に役立つ本」
〜モノサスの「読書会」#06〜  

図書だより

村上 伊左夫
投稿者:村上 伊左夫(品質管理部 リーダー)

図書委員長の村上です。
今月の読書会のお題は「仕事に役立つ本」。

仕事をするうえで、自分が伸ばしたい部分や、もっとこうしたいと思うことがあった時、その糸口を本から得ることもしばしば。人が違えば役職も違う、抱えている仕事の問題もさまざまです。
さて、今回はどんな本が登場するのでしょうか。

参加者は私(品質管理部リーダー、図書委員長)、松原(シニアコーダー、新人教育係)、菊永(マーケティング部の電話マスター)と、初参加の上井(プロジェクトマネージャー)という、役職も立場もバラバラな4名です。

それでは、読書会スタートです!


「おばあちゃんちで出てきそう!」と評判だった、村上セレクトの読書のおやつ
 

発表タイム

40分間の読書タイムを終えたら、ひとり5分間でその本を紹介します。

将来の自分につながる努力は、苦労であっても苦痛じゃない。
井上裕之 (著)『努力の選び方 』(紹介者:松原 恵)


井上裕之 (著)『努力の選び方』フォレスト出版 2015( Amazon

松原

この本は、永井さん(クリエイティブ部部長、副社長)が朝礼で紹介していたもので、今日のテーマにベストマッチだと思って借りてきました。

歯科医、セラピスト、経営コンサルタントなど、いろんな肩書を持つ著者が、「自分は道半ばではあるけれども成功している。でもそこに至るまでにはいろいろな努力だけではなく、無駄な時間も費やしてきました」という経験を踏まえて、努力の選び方と実践方法を紹介しています。

目次を見て気になった「無駄な努力の減らし方」という項目から読んでみましたが、彼がいう無駄な努力とは、「苦痛を伴うような自分に向いていない努力」のことで、そういう努力は自分の成長に役立つ可能性が低いと。

一方、苦痛を感じない努力とは、「自分自身の目的や目標のもとになっている努力」であり成長に役立つので、ストレスフリーの努力を選んで没頭するほうがいいんじゃないか、と言っています。

そのためには、自分がどうなりたいのかという目的を持つことがまず大切だという話でした。ただ、私自身、自分がどうなりたいかというのがあまりないので、そういう人は「小さな欲求を満たす」ための努力からはじめると良いそうです。

欲求にもレベルがあるそうで(マズローの欲求5段階説)、「生きていればいい=生存欲求」という小さいレベルから満たしていくと、より大きな欲求を欲するようになるらしいんです。

まずは小さな目標をたてて、それを達成して欲求を満たし、次により大きな目標を立てていく。その目標を持ってストレスフリーな努力を選んで、没頭していければいいかなと思いました。

村上

松原さんにとって、ストレスフリーな努力とはなんですか?

松原

ん〜そうですね〜。ぱっと思いつかないんですけど、仕事で言うと説明資料をわかりやすいように作ることなんかは、あまり苦痛に感じてないかなという気はします。

菊永

おれは多分苦痛だから(笑)松原さんはそれが向いてるってことだよね、きっと。

村上

苦労と苦痛は違うのかな。そこの違いってなんだろう。

松原

多分、将来の自分の目的に必要かどうか、ということじゃないでしょうか。それをやることで明るい未来の自分がイメージできれば、苦痛ではないのかなと。

上井

自分は年代的に大人なので(笑)合う合わないよりは、身の丈にあう、というのを心がけています。なりたい自分と自分が向いてるものって、ちょっとずれてたりすると不幸で、ストレスがすごく大きい。全く違ってると諦めもつくんだけど、ほんのちょっとずれてる時っていうのが一番つらいのかなっていう気がする。
そいうところをコツコツと足元から、一つ一つ形にするっていうことなのかな〜って、ちょっと思いました。

松原

確かに、欲張り過ぎないとか、まずはひとつずつやっていく、そういうことも書いてありましたね。
 

伝えるって、論理じゃないところも大事かな。
岩永嘉弘 (著)『一行力』(紹介者:上井 正之)


岩永嘉弘 (著)『一行力』草思社 2004( Amazon

上井

プロジェクトの進行管理や客先対応の仕事を長年やっていますが、「説明が長くてくどい」と言われることがよくあって(笑)。
自分でも「あ、またくどくなってる」と思うこともあり、『一行力』というタイトルに惹かれて選びました。

この本はコピーライターさんが書いているのですが、結論からいうと、事例紹介がメインで、私が期待していたようなことはあまり書かれていませんでした。

ただ、冒頭に興味深い事例があって。太平洋戦争の時に戦意高揚のために作られた日米のスローガンの話なのでちょっとアレなんですが…。ちょうどいま『ととねえちゃん』で唐沢寿明演じる花山伊佐次(花森安治がモデル)がつくった「一億一心火の玉だ」や「鬼畜米英」と、アメリカの「Remember Perl Harbor(真珠湾を忘れるな)」を比較して、後者のほうが人を動かす力は強い、と著者は言っています。
日本の「鬼畜米英」という言葉は、それぞれが同じ感情を抱きなさいと結論づけているものですが、アメリカの「Remember Perl Harbor」は、日本が攻撃したことに対して一人ひとりが感じたことや、沸き起こった感情を思い起こさせるキーワードになっている。
つまり、こうすべきだと結論を論理的に説明しても、群衆は突き動かされないと言ってるんです。

私自身、仕事でプロジェクトをスタートさせるときに、それぞれ異なる立場の人たちにプロジェクトの方針を伝えることが、ちょっと苦手なんです。
ロジックを基に、「よってこうあるべきですよね」と伝えるのは問題ないんですが、そのあたりを少しでも補う何かがないかなーと思っていて。「Remember Perl Harbor」には、そういう視点もあるのかなと思いました。

別々の道筋やきっかけでも同じ方向を向かせられることと、同じ論理で同じ方向を向くことは違うなと。論理じゃないところも大事なのかな、と考えさせられました。

まぁ仕事の上では、そういうのが得意な人と一緒にやって補え合えたら問題ないと思っているんですけどね(笑)。

村上

冒頭におもしろい例があってよかったですね。

上井

確かに、最初がこれじゃなかったら早々にやめていたかも。

村上

(本棚から本を取り出して)この本もいいかもしれませんね、『キーメッセージの作り方』。メッセージの作り方をロジカルに解説しています。

上井

ちょっと話がそれるんだけど、いまビジネスの現場で、メールやチャットで一方的に送りつけて、こう言いましたよね?というシーンがよくあるんだけど、それは良くないと思っていて。伝えたいことを「相手が受け取ったかどうか」っていうのが大事。到達主義というか。

何かの専門家として説明するときも、相手は別の分野の専門家で、相手の言葉を理解することも大事だし、自分たちの専門性を相手に理解してもらうために、専門知識がない人にどう伝えるべきか、意識するのも大事。
プロジェクトマネージャーやディレクターって、そこをやらないといけないなぁと思ってます。
 

アイデアは宝探し。宝をみつける確率をあげるために。
森岡 毅 (著)『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 』(発表者:菊永 真介)


森岡 毅 (著)『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 』(角川文庫) 角川書店 2016( Amazon

菊永

USJの売上をV字回復させたCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)の 森岡 毅さんが書いた本です。彼がどうやってV字回復を成し遂げたのか、その方法と考え方が具体的に語られています。

マーケティング部所属なので、単純にマーケティングの勉強がしたかったのと、大阪のUSJって関東からだと感覚的に遠い存在なので、読んでみようと思いました。

結論から言うと、USJ行くことにしたんですよ、この本を読んで。そういう意味でもこの本はマーケティングに成功しているのかもしれない(笑)。

売上を上げるには、「目的を達成させるアイデア」という「宝」を掘り当てるための「確率を上げること」が大事だと書いてあって。そのための方法が「戦略的フレームワーク」といって、まずは目的を明確にし、その目的を達成させるためのアイデアが持つ必要条件を徹底的に考え、最後に具体的なアイデアについて考えるという方法です。

題名にもなっている「後ろ向きに走るジェットコースター」のアイデアを思いついた経緯についても詳しく語られていますが、他のアトラクションにも、顧客満足のために色んな工夫がされていて、USJに行って勉強したいと思いました。

あと、違う土俵かもしれないけど、林さん(代表)もマーケティングに実績のある人で、概念として通じるところがあって。林さんに教わったことを、また違う角度から深く理解できるというか。基本的なマーケティングの考え方は同じなんだなって感じました。

村上

最初にタイトルを見たとき、逆走する事故が起こったのかと思いましたが、マーケティングの話だったんですね。

菊永

ああ、なるほどね(笑)。人間が一番恐怖を感じるのは後頭部から落ちるというアクションらしくて、新感覚ということでヒットしたそうです。

村上

後ろ向きに走らせようと思ったのも、そういうところから?

菊永

いや、実は必要に迫られてなんだよね。そのジェットコースターができた年は、翌年オープン予定のハリー・ポッター待ちの来場控えと、東京ディズニーランド30周年が重なったピンチの年で。その上、ハリー・ポッターへの先行投資の影響で充分な予算がなかった。そのピンチを乗り越えるために徹底的に考えた末に、既存のジェットコースターを後ろ向きに走らせることを思いついたと。

村上

以前、関西に住んでたんですけど、USJ行ったことなくて。そういう話をきくと、もったいなかったなぁと思いますね。

菊永

きっと楽しいよ。行ってきたら改めて報告します。
 

コミュニケーションが苦手なので、読んでみました。
デール カーネギー (著)『人を動かす』(紹介者:村上 伊左夫)


デール カーネギー (著), Dale Carnegie (著), 山口 博 (著)『人を動かす』創元社 1999( Amazon

村上

朝礼で龍田さんが紹介していて、私自身コミュニケーションが得意な方じゃないので、勉強したいと思って読んでみました。

前知識も無いまま、きっと難しいことが書いてあるんだろうなと勝手に想像していたら、そんなことはなくて。実際の事件や自身の体験を引き合いに出しながら、こうした方がよい、と説いていて、すごく読みやすいというのが意外でした。

いまは「人を動かす三原則」という最初のパートを読んでいて、その部分について紹介したいと思います。

1つめは『批判も非難もしない。苦情も言わない。』というもの。

極悪人ですら自分は正しいと思い込んでいる、ということを具体例を挙げて説明したうえで、悪人でもない一般の人たちは言うまでもないと。つまり、いくら人のことを責めても改めさせることは難しくて、自分を正当化したり恨みを買うだけなので、批判ではなく、なぜそうなったのか、相手を理解しようと努めてみよう、といっています。

2つめは『率直で、誠実な評価を与える。』ということ。

人を動かすには、「相手が欲しがっているものを与えることが唯一の方法」ということなんですが、じゃあ、人はなにを欲しがっているか。健康、睡眠、お金…最後に「自己の重要感」を挙げていて、これが非常に重要だそうです。これを満たしてやることで人の心を手に入れることができると。

ただ、これはお世辞を言えば良いということではなく、本心からの言葉で相手に感謝したり、評価することです。私自身、感謝の言葉や、あなたのことが大事なんだということを、周囲にきちんと伝えてこれたかというと、できていなかったなぁと。
今もまだ、実際にはどうやっていけばいいのか模索中ですが、日頃のコミュニケーションで実践したいと思います。

3つめは…あ、時間ですね。

菊永

3つめが気になる…(笑)

村上

『強い欲求を起こさせる。』です。
例えば、子供にタバコを吸わせたくないと思ったら、説教したり自分の希望を押し付けるんじゃなくて、タバコを吸うと野球選手になれなくなるよ、と相手の立場から説明してやる。『強い欲求』とは自己の主張のことで、この場合「野球選手になりたい」ですね。それに合致しているから、自分の意志でタバコを吸わないようになる、と。

菊永

コミュニケーションが得意じゃないって言ってたけど、どういうところが気になってる?

村上

チームリーダーという立場上、足りてないところが色々あると思っていて。メンバーに対しては、自分の考えを日頃からきちんと言葉にして伝えるということも必要だし、チーム外に対しては、交渉術というか、どう伝えれば人は動いてくれるのかなど、基礎的なことを勉強しなおさないといけないなと。
本を読むと「なるほど!」と思うんですけど、いざ自分のこととなると難しい…日々訓練ですね。
 

まとめ

それぞれの仕事の課題にも直結する本の紹介。発表後の質問タイムも、普段より熱がこもっていたように感じました。

また、他の人がどんなことに悩み、どう乗り越えてきたか、あるいはどう取り組んでいるのかを知る機会になり、お互いにとっても新しい発見や自身の課題解決へのヒントなったようです。

次回は夏の終わりの特別編として、“居酒屋漫画夜話”をお届けします(公開は9月)。
それではまた来月!

この投稿を書いた人

村上 伊左夫

村上 伊左夫(むらかみ いさお)品質管理部 リーダー

オタクになろうとしていた頃にかじったHTMLを活かしてチェッカーの道へ。かつてはコーダーへ容赦無いチェックバックをしてましたが、現在はもっぱらリーダー業務に専念中。本がある空間が好き。読むのは時代小説や、近頃はホラー、ミステリーも。モノサスの図書委員もやってます。

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