Thu.
13
Oct,2016
栗原 功
投稿者:栗原 功
(チーフディレクター)

2016年10月13日

神山の暮らしで気づいた「なにげない会話の大切さ」

Webマスターがゆく

栗原 功
投稿者:栗原 功(チーフディレクター)

こんにちは、クリエイティブ部運用チームのリーダーをやっている栗原です。

今年の7月より、仕事の拠点を東京代々木から徳島県神山町に移して、
神山ものさす塾」の塾長と、運用業務のリーダーを兼任しています。

今回は、東京から離れた「神山」で暮らしてみて私自身が感じたこと、
それを運用業務に活かせたら、今以上に良い仕事ができるのではないかと思い、
記事を書かせてもらいます。
 

まずは、神山での生活から感じたこと。

神山に住んでまだ、3ヶ月ちょっと、
東京との生活とはまったく異なる生活を行っています。

一番の違いはというと、1日の生活の中で
「仕事以外の人との関わり合う回数」が確実に増えているということです。

  • 朝、家を出るとき、近所のおかーさんに朝の挨拶。
    立ち話後に何かをもらう。
  • サテライトオフィス近くのおばちゃんと立ち話。
  • 四十八箇所巡礼中のお遍路さんと立ち話。
  • 町内でばったり、家を借りている大家さんに会う。立ち話。
    家に帰ると、たまたま来ていた大家さんにまた会う。
    上のおかーさんと共に立ち話。お茶をもらう。

行動 → 人と会う → 立ち話 → 行動 → 人と会う → 立ち話

これを毎日繰り返してます。


朝もらった「蒸した芋」を昼休みいただく。

普段聞くことのない、神山の昔の話や、天気のこと、
昨日あったこと、困っていること、なんでも気さくに話してくれる人が多く、
楽しく会話させてもらっています。

余談ですが、
休日など、朝起きてふらっと挨拶に行ったら朝食を出してもらい、
珍事件の話を2時間ほど聞いたり、流れで急にすだちの収穫を手伝ったりなど、
まったく時間を読めないことが飛び込むため、
何事も早めに動き、会話ができる時間を作るようにしています。


 

会話をかさねることで、見えてくる真意。

そんな暮らしのなかで、何を感じたかというと、
とても当たり前のことなのですが「会話」って大事だなと。

会話を繰り返すことで、その人のことを理解でき、
見えないことがたくさん見えてくるようになります。

何気なく会話をしているだけですが、いろいろな会話をすることで
相手が今なにを考えているのか、なにが好きで嫌いか、なにを困っているのか、
本当の心の声が見えてきます。

例えば、

すだちの話から、「そろそろ収穫のシーズンなんだよ」となり
「すだち畑あるの?」「あるけど腰が痛うて、よう獲れんのだよ」となれば
代わりに採りに行ってあげることができます。

ITに弱い人と 「スマートフォンを買った」と会話をすることで、
「何に使うの?」「電話。」 と会話のキャッチボールが始まり、
「いやいや、こんなこともできるんだよ 」と使い方を教えることができます。

そうやって、会話をすることで見えてくる真意。

相手にちゃんと向き合い会話をすることで初めて、
本当にやりたいこと、困っていること、どうしたいのかが見えてくると思います。

そのときに相手が困っていること、手伝いが必要なことは、
私にとっては楽に解決できることだったりします。

逆に、美味しいご飯を作ってもらったり、
時には、布団干しや家の周りを手入れしてもらったり。
私自身ができないこと、困っていることを助けてもらいながら、
なんとか生活することができています。


 

さらに一歩、ふみこめるWebマスターに。

できることは、それを得意としている人、できる人がやる。
それが自然に行われている環境の中で生活をしています。

仕事でも同じで、できないこと、困っていることに対して、
得意としている人、できる人がやることで成り立つのが、
仕事の本来の仕組みだと思います。

私たちの運用チームに置き換えた場合も、

  • Webでやりたいことはあるけど、どうやって更新すればいいのかがわからない。
  • どのようにWebサイトを運用していけばいいのかがわからない。

そんな方に、私たちはWebサイトの運用に関するスキル・ノウハウを活かして、
クライアントをサポートしながら日々の運用を行なっていくことを仕事としています。

運用の仕事は、基本的には1つのWebサイトに対して、新たな情報を公開したり、
さらにより良いサイトとすべく、お客様と一緒に繰り返しWebサイトの改善を行います。
リニューアル案件とは異なり短期間で終わることではないので、
お客様と接する回数も多いですし、会って話す「会話」の機会も多くなります。

そんな中、今までを振り返ってみて、
会話に対して特に深く意識せず行なってしまっていたなと感じています。

1つの何気ない会話であっても、そこでもう1つ質問を投げかけることにより、
相手の本質が見えてくるかもしれません。

このキャッチアップをクライアントに対しても自然に行っていくことで、
より良い関係で、長くお付き合いできるのではないかと考えます。

「いま困っていることはありますか?」
「何かやりたいことはありますか?」

これらの問いに対して、出てきた答えで終わりにするのではなく、
それはなんで困っているのか、なんでやりたいのか、
そう思った経緯や背景に一歩深く踏み込んでヒアリングをすることで、
相手が意識していない部分に気づいたり、考えをまとめることができます。

また、事の本質を理解したうえで制作を行うことができるので、
本質的に納得のいくアウトプットを出せることになります。

今回の記事では、当たり前のことを当たり前のように書いてしまいましたが、
私自身、意識が薄くなっていた部分でもありました。

もっと頼られるWebマスターになるために、大切なことは何か。
神山の暮らしをとおして、改めて認識できたような気がしています。

「神山ものさす塾」も残り3ヶ月となりましたが、
今後も新しい発見に目を光らせつつ、神山での生活を送りたいと思います。

おまけ

先日、神山ものさす塾について「CAREER HACK」さんに取材していただきました。
よろしければ、ぜひこちらもご覧ください。

徳島県神山町で、クリエイターを育てるワケ。《モノサス》が提げる、地域に選ばれる生き方とは?

この投稿を書いた人

栗原 功

栗原 功(くりはら つとむ)チーフディレクター

Webマスターサポート部所属。運用ディレクションが中心ですが、リニューアル案件も担当しています。神奈川県から徳島県の神山町へ移り住み、基本は神山オフィス勤務。時々、代々木オフィスでも仕事をしています!

栗原 功が書いた他の記事を見る