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リニューアルの始め方

概算予算額を見込む

リニューアル話を進める、そして決めていくうえで、「予算がいくら必要か」というのは、非常に重要な要素です。
予算は、リニューアルへの要望からも大きく変わります。ここでは「とにかくお金をかけずにつくりたい」「名刺代わりに、公開さえされていればいい」という要望ではなく、社格に見合ったコーポレートサイトを制作して、そこからの成果を目指すケースを前提に説明を進めていきます。

前回のリニューアル予算を当てにしない

予算額を見込んでいく時に、まず調べるのが、「前回のリニューアルは、いくらかかったか?」ということだと思います。
弊社がリニューアルを担当させていただく企業の担当者は、前回リニューアルの時のことを知らない方が多いです。人事異動や退職、若手の方がWeb担当に抜擢されるなど、理由は様々です。
前回のことを知らない分、余計に前回の予算が気になると思います。情報として知っておいて無駄なことはないですが、前回の予算をベースに予算化するのは、避けた方がいいです。Webサイトリニューアルにおいて、前回の予算は、ほぼ当てにならないからです。

なぜ、当てにならないか?

それは、前回リニューアルの時と環境が大きく変わっていることが影響しています。
弊社は600社を超えるBtoB企業にコーポレートサイトに関する取材を行なってきました。その中で、リニューアルの周期を聞いています。それによると、BtoB企業のリニューアル周期で最も多いのは、5~6年です。前回のリニューアルから、5~6年後にリニューアルする企業が多いということです。
5~6年前と比較すると、大きく2つの環境が変化しています。「Web環境」と「Web制作業界環境」です。

Web環境から見てみます。ここで言うWeb環境とは、インフラやデバイスなど、Webに関わる環境や、Webで実現できることの変化を指します。これが大きく変化しています。
例えば、スマホ対応が検索順位にも影響するようになり、BtoBサイトも対応が必須になったのは、2016年頃の出来事です。他にも、機能や搭載ツール、表現方法など、Webサイトで出来ることの幅がどんどん広がっています。ユーザーは、新しいWeb環境に対応したサイトに慣れているわけですから、それらに対応していく必要があります。前回は、必要がなかったことを実現させるための制作工数が上がっているわけです。

次に、Web制作業界環境です。これは、その名の通り、Web制作業界の環境が変わってきていることを指します。
様々な業界で、人材不足が叫ばれていますが、Web制作業界も例に漏れません。Web環境の変化でも説明した通り、Webサイトで出来ることの幅が広がったことにより、高度で幅広いスキルを持った人材が必要になっていることも、恒常的に人材不足の状態が続いている要因の一つになっています。
更に、働き方の変化もあります。Web制作業界は、業界自体が若い業界です。これまでは、若い業界の若い人が、徹夜も当たり前で、がむしゃらに安いフィーで仕事をしていたという背景がありました。これが、Web制作コストを下げていた要因の一つです。業界が出来て20年以上が経ち、業界自体の成熟度が増したと同時に、社会全体が働き方を見直す状況にもなっています。以前のような働き方で、コストを抑えることは、今後は現実的ではないでしょう。このように働き方・労働環境の変化も、Web制作コストに影響しています。

「なぜ、Webサイトの予算が上がるのか?」という社内からの疑問に答える材料として、参考にしていただければと思います。

制作会社に聞く

それでは、どのように予算額を見込んでいけばいいか?
やはり、制作会社に聞くのがよいと思います。まだ、予算を確定する段階ではなく、予算感をつかむ段階だと思いますので、「このサイトをフルリニューアルするとしたら、どれくらい予算が必要かな?」という聞き方でいいと思います。費用に大きく影響するものとして、以下のような想定も伝えるといいでしょう。

  • 全ページ新サイトに移行予定など、ページ規模の想定
  • サーバーを新規構築するかなど、公開環境の想定
  • CMSや基幹システムなど、システムの実装・連携の想定

運用を依頼している会社に聞く

普段から運用を依頼している会社は、サイトの全体像のことを把握していると思います。また、人間関係も出来ていて聞きやすいと思いますので、まずは、運用を依頼している会社に聞いてみるのがいいと思います。

付き合いのない会社に聞く

運用を依頼している会社と合わせて、付き合いのない会社にも聞いてみてください。1社だけだと、どうしても偏りがある可能性があります。運用を依頼している会社を含めて2~3社くらいが妥当だと思います。
とはいえ、付き合いのない会社には聞きにくかったり、探すのが大変だったりすることもあるかと思います。弊社では、無料で概算見積を算出するサービスを行なっていますので、そちらも気軽にご利用ください。
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運用予算も検討しておく

公開がゴールではありません。公開はスタートという側面があります。サイトから成果を得ていくためには、サイトの運用更新は、欠かせません。日々のメンテナンスに留まらず、コンテンツの強化や改善を通じて、常にサイトが生きている状態にする必要があります。
リニューアル予算と合わせて、ランニングコストとなる運用予算も検討をしておきましょう。

まとめ

リニューアルが決まったはいいが、その前提となっていた予算が足りなくて、リニューアルが頓挫したり、やりたいことができなかったり。
そのような事態を防ぐためにも、リニューアル検討段階で、概算予算額を見込む動きをすることをおススメします。
環境変化による予算アップ要因の話をしましたが、できることが増えたことで、コストを抑えられるケースも出てきました。例えば、数千ページあるような大規模サイトでは、類似構造のページの制作を自動化して、コストを抑えられるケースもあります。大規模サイトを運用している担当者は、その辺りも制作会社に相談してみてください。

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