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リニューアル成功のポイント

プレゼンで、やってはいけないこと

制作会社の選考においては、プレゼンテーションという形で提案を聞くことが多いと思います。ここでは、プレゼンの効果を高めるというよりは、その効果をゼロにしないために注意しておきたいことを紹介します。
これまでのプレゼン経験で、本当にあった話をまとめました。「そんなバカな?」と思う話もあるかもしれませんが、どの会社にも起こりえることだと思いますので、参考にしてみください。

プレゼン出席者がマチマチ

コンペでは、複数の制作会社からのプレゼンを受けることになりますが、各社のプレゼンによって、出席者が変わるケースがあります。提案内容や制作会社を比較検討することを考えると、これは得策ではありません。
企画・提案書というドキュメントの説明を受けることで、提案内容への理解が深まったり、付加される情報もあります。また、提案する担当者を見ることで、プロジェクトスタート後のイメージをすることもあるでしょう。だからこそ、プレゼンが開催されるのだと思います。出席者のスケジュールの兼ね合いがあるかもしれませんが、各社によって出席者が変わるのは避けるべきです。

「さすがに、それはしないよ」と思われるかもしれませんが、この例はどうでしょう?実際に起こりえることです。
急遽、別の用件が入り、出席できない方がいたという例です。これは特に、役員など、上位役職者に多く起こりがちです。上位役職者は、当然、制作会社を決めるうえでも影響力があると思います。その方が、社によってプレゼンに出たり出なかったりでは、提案や制作会社の比較検討が難しくなってしまいます。

プレゼンに出席予定だった社長が、弊社のプレゼンだけ、急遽出席できなくなったことがあります。社長がいらっしゃらない中でプレゼンを行ない、結果は、別の制作会社さんに決まりました。後日、担当者の方にお話を伺う機会がありました。「実際にプレゼンを聞かれた方と社長では、温度差があった。最終的には、社長の意見で決まった。」というお話でした。
何とも言えない虚しさを感じました。提案を一緒にまとめたメンバーには、この事実は言えませんでした。

当然、突発的なことは、防げないこともあります。しかし、防げることもあると思います。
プレゼン自体をリスケするのも一つの手です。本来、いるべき出席者がいない中でプレゼンをするより、出席者全員にしっかりと提案を聞いていただきたいというのが、制作会社の偽らざる本音です。

出席者が、RFPを知らない

プレゼン出席者が、RFPの内容を知らないというケースがありました。RFPの存在すら知らないこともあります。提案の前提となっている要件を知らずに、制作会社からの提案を評価することは難しいと思います。

事前に、プレゼン出席者に対して、RFPの展開をしてください。そして必要があれば、内容の説明をしておくようにしましょう。例えば、システムやサーバー要件のように、専門性が高く、システム担当者が中心になって判断していくこともあると思います。これは担当に任せるべきで、全員が理解する必要はありません。しかし、それ以外の内容に関しては、プレゼン出席者は、理解をしておくべきだと思うのです。

他にも、弊社がプレゼンをしている最中に、提案を聞くのではなく、当日配布されたRFPを一生懸命読まれている方がいたこともありました。
プレゼンは双方が調整して、できあがった貴重な場です。提案内容を聞き、制作会社を評価するという本来の目的に集中できる環境をつくっておくようにしましょう。

RFPの内容について、議論が始まる

これもRFPに関することです。プレゼンの質疑応答時間に、RFPの内容について、出席者間で議論が始まることがあります。質疑応答の対象が、我々ではなくリニューアル担当者に向いてしまうケースです。それが建設的な内容ならいいのですが、そうではないから議論になってしまいます。RFPに書かれた要件や与件について、これではダメだという意見が出てしまうのです。
プレゼンに出席される方には、RFPの展開・説明だけではなく、まとめる段階で調整が必要なケースもあるのかもしれません。

まとめ

様々な調整を経て、プレゼンという場ができあがります。その効果をなくしてしまわないように、事前に準備できることや、突発的な状況への対応をしていただければと思います。段取り八分、ここでも準備が必要になるのですね。RFPをつくる選考体制をつくるも参考にご覧ください。

記事を書いた人

龍田 祥拡 マーケティング部 部長
龍田 祥拡
プロジェクトマネージャー
龍田 祥拡
プロジェクトマネージャー
Webサイト構築プロジェクトのマネジメント・プランニングを数多く務めている。また、前職の業績アップコンサルタントとしての経験を活かし、Webサイトに限らず様々なコンサルティングの仕事も手掛ける。
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