2017年09月

29

金曜日の投稿

林 隆宏
投稿者:林 隆宏
(代表取締役)

2017年09月29日

Open Marketingのはじめかた
Step.2 自分を信じる -その2-

Open Marketing

林 隆宏
投稿者:林 隆宏(代表取締役)

みなさん、こんにちは。モノサス代表の林です。

前回から Open Marketingをはじめるための
Step.2、「自分を信じる」についてお話しています。

前回は

  • 今後増やしていきたい顧客層をコアカスタマーと呼び、その特徴を具体的に計測できるように数値化する
  • 自分の会社を最低限維持するのに必要なコアカスタマーの数を計算すると、大半が漠然と想像していたより少ない数のコアカスタマーによって会社が存続できることがわかる
  • それによって「できるだけたくさん顧客がほしい」という状態から、「コアカスタマーにきちんとサービスを提供してゆけばよい」というマインドに変化することができる

ということをお伝えしました。
今回は、コアカスタマーとおつきあいをするために必要なことについて
お話ししたいと思います。
 

いまのやりかたのままでは、コアカスタマーは増えない。

コアカスタマーとのおつきあいを中心にビジネスをしていこう、というのが
この連載におけるご提案のひとつなのですが、
それを実現するためには、大切なことがいくつかあります。

まず、これまでのお話の中で、あなたのビジネスには
コアカスタマーという、とても大切な顧客が存在していることは
お伝えしました。

コアカスタマーは他の客層と比べて非常に大きな LTV(Life Time Value)があり、
自社に利益をもたらしてくれる人びとですが、
いま現在、ビジネスが順風満帆でないのは、コアカスタマーの数が
十分でないことも意味しています。

例えば目標のコアカスタマーと、現在のコアカスタマーの数が
それぞれ100人と40人であった場合、その差は60人です。
つまり、単純に言うと、あと60人の
コアカスタマーとお付き合いをすることができればよいわけです。

しかし、これまでのやりかたを継続しているだけでは
その数に到達することは難しいでしょう。
コアカスタマーといえども、永遠に顧客であり続けてくれるわけではなく、
転居や消費行動の変化によって離脱してしまうことがあるからです。
つまり、新たにお付き合いの始まるコアカスタマーもいれば、
離れていくコアカスタマーもいるので、
そのままでは、なかなか増えていきません。
また、自社の、無意識の行動、その源泉となる価値観を
自ら感じ取ってコアカスタマーになってくれる顧客というのは
非常に限られていることも大きな要因です。

ではどのようにすればよいのでしょうか。
 

「自分はこれがいいと思う」を貫きとおす。

これからの方針を考えるにあたって大きなヒントとなるのは、
顧客がコアカスタマーになってくれた理由や経緯を把握した過程で、
あなたたち自身が、商品・サービスをどのような価値観に基づいて
開発・提供しているかを言語化できたことです。

商品・サービスを開発・提供する際に
自分たちが大切にしている価値観が理解できたら、
そこから、自分たちが本当に提供したいものはなにか、
また、自分たちが提供しているものの中で、真に顧客に受け入れられている
ポイントはなにかを言語化することができます。

すごくシンプルに言いあらわすと、
ビジネスというのは、「自分はこれがいいと思う」という価値観を
商品・サービスというものにかたちを変えて世間に問うことだと思います。
それに対して「自分もいいと思う」と賛同し、継続的に取引をしてくれているのが
コアカスタマーなのです。

つまり、ビジネスというのは、とても私的なものであるとも言えます。
だからこそ非常に勇気のいるものでもあります。

「自分はこれがいいと思う」というものがうまくいかなかった場合、
「このビジネスがうまくいかなかった」「この商品が売れなかった」では済まされず、
自分の価値観そのものが否定されてしまう怖さがあるからです。

そして、コアカスタマーを増やすということは、
「自分はこれがいいと思う」を貫き通すことでもあるのです。

しかし、多くの企業が、それができずに妥協の道へと逸れてしまいます。
世間ですでにうけている、評価されているように見えるものにすがり、
他社がやっていることを表面的に真似してしまうのです。
これでは、自社の商品・サービスの長所の源泉となる価値観が
薄れてしまい、現在自社のことを評価してくれている
コアカスタマーすら離れていってしまう可能性もあります。

大切なのは、
コアカスタマーを増やすことでビジネスを安定・拡大させると決め、
そのために、より自社の価値観を大切にした商品・サービスへと
純化させていくこと
です。
 

顧客を信じれば、自分を信じられる。

「自分のこれがいいと思う」を貫き、商品・サービスを純化させていくというのは、
少し大げさに聞こえますが、わかりやすく言い換えると、
「なにを売れば買ってもらえるのだろうか?」というスタンスから
「この商品・サービス欲しい人、この指とまれ!」というスタンスに切り替えることです。

しかし、理屈は簡単でも、決意をともなった宣言をするのには
勇気がいります。
また、一旦宣言してみても、いつの間にかなし崩し的に
掲げた指を降ろしてしまうこともあるでしょう。
「この指とまれ!」と宣言して掲げた指を、
そのまま上げ続けないといけないわけです。

指を上げ続ける勇気をくれるのは、やはり既存のコアカスタマーです。
まだビジネスを始める前であれば、怖さが勝って
「この指とまれ!」とは言いきれないでしょうが、
自分の商品・サービス、そしてその裏にある価値観を認めてくれている
コアカスタマーの存在が、
「自分の商品・サービスには貫き通すだけの価値があるんだ」
と信じさせてくれるのです。

信じることができる顧客を見つけることによって、
自分たちのことも信じることができるのです。
そして「自分を信じる」ことが、信じることができる顧客に
より集まってもらうために重要なのです。

今月も最後までお読みいただきありがとうございます。
次回からは、コアカスタマーを増やしていくための
具体的な手法についてお話ししたいと思います。

この投稿を書いた人

林 隆宏

林 隆宏(はやし たかひろ)代表取締役

モノサスの代表。基本的に出張や打ち合わせで出ていることが多く、家庭からも会社からも「いない人」扱いをされているが、寂しがりで有名。料理をこよなく愛し、特に肉を焼くことに対して異常にモチベーションが高い。

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