2025年04月25日
自分らしく生きることと働くことのバランスを探して。本部ユニット・望月千里
2023年11月にモノサスにやってきた、"もっちー"こと本部ユニットの望月千里さん。事業拡大を続けるMONOSUS社食研の事務まわりをがっちりサポートして、翌5月にはMVPを受賞、さらに2024年末の納会では新人賞を受賞しました。すでに本部ユニットの主力メンバーとしてモノサスのバックオフィスを支え、またジュニア世代を引っ張る存在でもあります。
いつもニコニコしていて、プロフェッショナル意識が高い。メンバーから厚い信頼を寄せられる望月さんとモノサスの出会い、そして今の彼女の「働く」についてお話を聞かせていただきました。
転職予定はないのに問い合わせてしまった
杉本 前職も人事・労務関係のお仕事をしていたそうですね。もともと人事に興味があったんですか?
望月 就職活動のとき、新卒って何者でもないから仕事の内容にはこだわれないなと思って。「20歳そこらの自分で測れる指標ってなんだろう?」と考えて、面接で会う人たちと会話がはずむとか、空気感がいいと思った会社で働くのが自分にとってのベストかなと思いました。そこで、「一緒に働く人と相性が合うかどうか」という軸で選んだらたまたま人材派遣の会社だったんです。内定後に出す職種の希望も、第一希望は人事と書いたけれどすごくやりたかったわけでは別になくて。新卒だから、言われたところでできることをやればいいというスタンスでした。3〜4年働いたとき、『日本仕事百貨』を見ていたらモノサス本部の求人記事がたまたま目について。おもしろい会社だなと思って問い合わせたのが出会いのきっかけです。そのときは、会社を辞めるつもりはまだなかったんですけど。
杉本 どういうところが「おもしろい会社」だと思ったんですか。
望月 記事のなかで柵山(久美子)さんが「やりたいことがあるタイプではない」「やりたいことがある人を支える側が働きやすい」と言っていて。学生時代は「自分のやりたいことを見つけなきゃ」って思いすぎていたし、「やりたいことがない」のは「やりたいことがある」人より劣っているみたいに捉えていた時期もあって。でも、それはタイプの違いであって優劣じゃないんじゃない?って思いはじめていたときに記事を読んだんですね。同じように思っている人がいて、それが本部という部署の役割に近いなら、自分に向いているかもしれないし、前職でやってきたことも活かせるんじゃないかと親和性を感じました。
杉本 そのときは応募の意思なく問い合わせを。どんなメッセージを送ったんですか?

望月 えー、なんて問い合わせたんだろう?「どういう会社か気になる」みたいなことを書いたら、履歴書や職務経歴書を出してって言われたので、「あ、出すんだ」みたいな感じで。面接もしてもらったんですけど、「今の会社を辞めようとは思ってなくて」とか図々しく言ってて(笑)。でも、結果的に前職を辞めようかなと思いはじめて。退職後に、改めて連絡をとって「よかったらまたお話ししたいです」と伝えました。だから、入社したのは、求人記事を読んでから半年後くらいです。
入社したいと思うまで待っていてくれた
杉本 入社するまでの半年間は、モノサスとは連絡を取り合っていたんですか。
望月 そこがまたいい塩梅だったんです。「今、私がどうありたいか」みたいなことに、すごいフォーカスしてくれていたので。最初はオンライン、2回目は代々木オフィスに来てお話しして。3回目は柵山さんと大久保さんに食事に誘っていただきました。実はそのとき、前職を辞めるかどうか考えていて、(前職の)会社から「ちょっと考える時間をとってみたら?」と提案いただいて3ヶ月間休職することになっていました。おふたりはすごく親身に聞いてくれて「今はそういう時期なんだね。大事な時間だからゆっくり考えるといいよ」って、勧誘もせずにそっとしておいてくれました。休職中も、大久保さんは月一回くらい「もっちー、元気ー?」みたいな連絡をくれて。
杉本 すでに「もっちー」(笑)。
望月 そう、すでに名付けられていて(笑)。「今日は居酒屋ものさすやったんだ。よかったら今度来てねー」って近況報告をしてくれたりとか。会社のことを、業務内容ではなく雰囲気的な部分で伝えてくれるのはすてきだなと純粋に思えていました。ただ、休職期間が終わって退職してからも「モノサスか、それ以外か」という二択では考えたくなかったんです。いろんな選択肢を平たく俯瞰して「モノサスがいい」ってなったらアクションしようと思っていました。
杉本 転職するかどうかわからない会社の人たちに、前職の悩みを聞いてもらうというのも、望月さんの人柄や本部のみなさんの懐の深さがあっての関係性だなあと思います。
望月 今考えると、すぐに人は欲しかっただろうし、即決できる方がよかったところをじっくり待っていてくださったのはありがたかったです。採用という場面で、なかなかそういうスタンスで関わってくださる会社はないと思うので、人を見てくれているんだなと感じました。

モノサスは「開拓しがいのある人」が多い会社
杉本 柵山さんと大久保さんとのやりとりを経てから入社したモノサスの印象はどうでしたか?
望月 本部のなかは、おふたりの和気藹々としたイメージのままだったんですけど。モノサス全体を見ると本部=モノサスの雰囲気ではないなと思いました。モノサスは、おもしろいことをしている会社だし、新規事業も増えているからもっとワイワイした人が多いのかな?と思っていたけど、意外とみなさん控えめで穏やか。外から見た事業イメージと中にいる人、全体を支えるバックオフィスの人とそれぞれにギャップはありました。
杉本 もっとギラギラしたイメージだった?
望月 みんなそれぞれに面白いことをやっているし興味の幅も広い。何かを突き詰めている人、いろんな経験が豊富な人もいるけど、自分から「こんなことやってるんだ」って出している人はいないから、開拓しがいのある人が多いなと思っています。あと、オフィスがおうちみたいなのはびっくりしました、前職はザ・オフィスビルだったので。
杉本 出社時の服装とかも、前はスーツだったりしたんですか。
望月 バックオフィスだったし、服装は自由だったのでそこは変わらないです。ただ、以前は毎朝「今から会社員になりに行くぞ」みたいな気持ちで家を出て、通勤途中にシフトしていたと思うけど、今はそこまで気張らない。フルフレックスで定時がないから、本部の朝礼に間に合うように10時半までに出社すればいいと思えば心の余裕があります。モノサスに来てから「今までは模範的なオフィス・ワーカーでいなくちゃと思いすぎていたな」「もっと人に頼ればよかったな」って気づいたりもしました。
杉本 モノサスには人に頼りやすい環境がある。
望月 柵山さん、大久保さんは、何も言わずとも小さな変化に気づいてくれたり、先回りして手を差し伸べてくれたりしますし。私のいいところも悪いところも含めて「もっちーだよね」って見てくださっているので「完璧でいなきゃ」みたいなプレッシャーもない。前は「会社員のAさんとBさんが話してる」みたいな感覚があったけど、モノサスでは「人と人がしゃべってるな」って思います。

日々いろんな仕事が降ってくるのはいい刺激になる
杉本 以前、本部のお仕事について聞いたときに「毎回、新しいボールが飛んできて、二度目はない」と言われていました。常に臨機応変な対応を求められると思うのですが。
望月 前職にいた3年半のうち、2年ちょっとくらいは労務系の仕事でした。給与とかすごく重要な情報を扱っているのに、ルーチンワークの一部として、ただ手を動かしているように淡々と仕事をする自分に気づいたときに、「このスタンスで仕事をしていたら、とんでもないミスをしそうだな」と思って。「部署異動も視野に入れて、違う業務をしてみたいです」と上司に伝えたこともあります。今は月次の定型業務はありつつ、日々いろんなものが降ってくるくらいがちょうどいい刺激になって良いのかもと思えています。
杉本 モノサスに関わることで、やってみたいことはありますか?

望月 今、ぱっとふたつ思いつきました。ひとつは個人的なことなんですけど、いずれは地方移住をしたいと思っているんです。本部は電話もかかってくるし郵便物も届くので、週3日出社というルールがあるのですが、京都オフィスもできたので、いつもと違う拠点で働く制度を活用して、年に1回はサテライトワークしたいと考えています。
もうひとつは、バックオフィスにいるとみんなに関わるんだけどどんな仕事をしているかを知る機会がないんです。モノサスはユニット制度だから、各ユニットのメンバーが案件に関わっているので、その中にいないと誰と誰が関わってひとつの仕事をしているかわからないこともあって。その状況を汲み取りながらいろんな依頼をする方が、円滑に仕事できるかなと思っていて。いろんなところに潜り込んで誰がどんな役割を担っているのか知る機会があったらいいなと思っています。
杉本 モノサスの事業が多様化していくなかで、Web関連の仕事をしている人がフード関連の仕事を一定期間してみるとか、弟子入り制度みたいなものがあると面白そうですね。
望月 今までの社会人経験上、いわゆるフロントでお金を稼いでくる部署にいたことがないから、どういう感じなのか自分がいる場所から殻を破って見てみたい。モノサスだったら、「ちょっと見てみたい」くらいの興味でやらせてもらえそうだなと思っています。
自分の人生のなかの「仕事」の位置づけを間違えないように
杉本 仕事をするうえで一番大切にしていることは何ですか?
望月 うーーん。仕事=人生ではなく、人生のいろんな要素のうちのひとつが仕事だから、そこにそんなに重きを置きすぎないように気をつけています。たぶん、自分にやりたいことがないし他の人の要望に応える方が得意だから、バックオフィスをやってこれたというのもあるんですけど、裏を返せばけっこう自己犠牲的になってしまう部分もなくはないなと思っていて。あくまでも自分の生活が充実していて、仕事というものがあるというバランスをとっておかないと、たぶん自分でも気づかないうちに、どこかで無理が生じてしまうと思うんです。。自分の人生のなかの仕事の位置付けを間違えないで、バランスよく気楽に働けそうだと思ったからモノサスを選んだし、今はそこを追求していきたいなと思っています。
杉本 今は、自分らしく生きていくことと働くことのバランスをとって、どう幸せになれるかを知りたい時期という感じなのかな。

望月 模索期ではあります。そうあることを否定しない場所だと思っているからモノサスを選んだというのは大きいですね。前職でも有給は取れたし、旅行とかも行っていたんですけど。会社のなかでは市場価値を高めることがいい社会人という見えない前提みたいなものに、すごい違和感がありました。"役職"みたいな社会的ステータスに縛られながら、ずっと何かを目指さなければいられないのはどうなんだろう?と思っていました。
モノサスは、上に行くことだけがすべてではないと認めている会社。本当にただ、居心地がいい状態を追求していくこともできるんだと思ったので、ゆくゆく仕事に本腰が入ってきて、めっちゃ仕事をがんばりたい時期に差し掛かることもあるかもしれないし、その変化に合わせて働ける。今の自分は、そこのバランスを見定めている時期なんだと思います。
働いているんだけど、「働いている」って感覚がそんなに強くないから働けている。ちょっと矛盾した言い方になるけど、「働く」を意識していないことが、今の自分の働くのあり方になっています。
杉本 ありがとうございました!
お話を伺っていて、これから望月さんが「働く」を意識しないで働くというバランスを手に入れたとき、どんな仕事観をもつようになるのかな?と思いました。また、ジュニア世代の成長とともにモノサスも変わっていくんだろうな、という予感もあります。何年か経ったら、あらためてお話を伺ってみたいと思います