Wed.
26
Jul,2023
富田 理子
投稿者:富田 理子
(MONOSUS社食研)

2023年07月26日

眠っている木材に、新たな価値を見つける。森で贅沢な2日間を過ごしてきました。

WOOD STOCK YARD

富田 理子
投稿者:富田 理子(MONOSUS社食研)

はじめまして。MONOSUS社食研の富田と申します。

わたしは去年の9月に入社し、主に社食研のバックオフィス関連のお仕事を担当しています。これまではコーヒー屋さんの店長をやったり、アプリ運営の会社にいたり、いろいろなお仕事をしていました。
いまは、事務をしながら1日の半分は実際に九段食堂や社食で働いているので、拠点をあちこちまわっています(神山も)!最近はレンタルサイクルで街の景色を楽しみながら移動することにハマってます。暑いです。

それもあってか本社の出現率は少なめなので、もっとモノサスのみなさんと仲良くなりたい…という野望があります。そんなタイミングでWOOD STOCK YARD(ウッドストックヤード)の林さんにお声掛けいただき、5/27,28で開催された「【WOOD STOCK CAMP & えんがわラボ祭り★2023春】〜ウッドストックヤード軽井沢ラボ棟オープン記念イベント!〜」に参加してきました!

このイベントは、軽井沢の森の中にある「ウッドストックヤード軽井沢」で行われました。セルフビルドパートナーである「えんがわ商店」さんとWOOD STOCK YARDの木材を使って家具づくりをしてみたり、みんなでごはんを食べたり、キャンプしたり、バイオリンのライブを楽しんだり…そんな自由なイベントです。

WOOD STOCK YARDとは?

「眠っている木材に新たな価値を見つけることを通して、木の愉しさをより多くの人々に届けてゆきたい」という思いがこめられた、デットストック材の販売サービス。デットストックといっても、素人のわたしからするとお店に並んでる綺麗な商品と何ら変わりがないなあ、という感じでした。

ラボ棟に感じたときめき

軽井沢駅から少し先へ行ったところに「WOOD STOCK YARD軽井沢」はあります。

ほんとにここ?という道を息を切らしながらのぼると、思わず「わあ!」と声に出してしまうくらい素敵な空間が。

木に囲まれて、林さんたちがセルフビルドで作った立派なラボ棟や座れるようなベンチ・切り株などがあり、それだけでワクワク。森の少し下には、川のせせらぎが心地よい沢もありました。

さっそくラボ棟に入ってみると、屋根から光が差し込むようになっています。まるで木漏れ日の中にいるかのよう。

そして床をよく見ると、それぞれ色や大きさが異なる木材でできていました。
これ大変だったんだよ〜!とおっしゃってましたが、他にはないここだけの床という感じがして、端から端までじっくり眺めてしまうほど。
ちなみに屋根のトラスという骨組みはを組んでからみんなで持ち上げたそうです。


WOOD STOCK YARDを立ち上げ、森を開拓してきた林さん

たくさんのアイディアや苦労、楽しい思い出がつまった場所なんだな〜と思うと、その場にいたわけでもないのに当時の様子を想像して感慨深くなってしまいました。

いざ、DIYに挑戦!

小屋にはたくさんの木材と、本格的な工具が揃っています。
この日は、できたてのラボ棟を使って、えんがわ商店さんによる、DIYイベントが開催中。せっかくなので、はじめての家具作りにチャレンジしてみました。

ベンチが欲しいけど持ち帰れないな〜としばらく悩んでいたところ、えんがわ商店の渡辺さんに「一枚板を渡せばベンチのようにもできるよ!」とアドバイスをいただき、スツールを2つ作ることにしました。


それぞれの工程を丁寧に教えてくださった渡辺さんと、見本のスツール。最近仲良しだという石巻工房さんのAA LOW STOOLを見様見真似で教えてくれました。

石巻工房さんのAA LOW STOOLは、トラフ建築設計事務所さんによるデザイン。 石巻工房さんは、DIY文化の発展のために、非営利での私的な利用のためであれば、 意匠を参考にしたDIY活動に取り組むことを認めてくださっているそうです。

ちなみにわたしのDIYレベルをお伝えしておくと、小さめのラックを泣きながら丸一日かけても組み立てられなかったので、家の家具はほぼ誰かが組み立ててくれています。不器用かつ説明書が読めないタイプです…

1. 板選び

まずは自分の好きな板を選びます。
木の模様がうねうね〜っとしたものが好きだなあなんて話していたら、
「それは板目。真っ直ぐなのが柾目(まさめ)。木によって違うんじゃなくて、カットする向きによって出る模様が違うんだよ」と林さん。
これで今度から家具屋さんや木材屋さんで「わたし、板目が好きなんですよねえ〜」と言えちゃうわけですね。

ちなみに目のような模様の「節」は、幹の成長時に枝が巻き込まれてできるらしいです。
木の歴史を感じて素敵だなと思ったので、あえてあるものを選んでみました。

2. 板の厚さをそろえる

自動カンナを数ミリずつずらして板の表面をけずっていくのですが、これがなかなか難しいです。うまくできないと途中で詰まってしまったり、初心者っぽいガタガタの模様ができてしまいます(自動のはずなのに…)。

3. 図面を見ながら必要な長さにカット

どの板からどの長さの部品をとるかという計算と、家に置いたときに一番目につく面にお気に入りの板を選んだりします。それさえできれば、切る作業は機械の見た目ほど難しくありませんでした。

4. ビスをうつ位置に印をつけ、穴をあける

空間把握能力が低いわたしにとって、これが一番苦労したこと。
「これって内側にくるんだっけ?」「この面を外側にするにはどこに持っていくんだ?」「斜めに切ったってことは穴あけも斜め?」
ということをひたすら考え、常に頭の上に「?」が浮かんだ状態でした。。
節がある部分はもろいので、ビスを打つのには向いていないようです。切り落とすことをおすすめしてもらいましたが、残したかったのでビスを打たない部分に持ってくることにしました。

5. ビス打ち・組み立て

インパクトドライバーを使うのですが、DIYしているぞ!感があって楽しいです。最初の段階はぐらついてしまって1人だと少し大変。それを見た林さんが「こうやると安定するしうまくできるよ」と器具を使ってチャチャ〜と手を貸してくださったのですが、さすがです。林さん、知識量もすごいので途中から大工さんとお話ししている気持ちでした(笑)

ついに完成しました!

そうこうしてできあがったのがこちら。

ところどころ隙間やぐらつき、間違えて開けてしまった穴(汗)などがあるのですが、それも愛着が湧いてきてとても満足。

今のところは台所で大活躍しています。そのほか、「カバンを置く」「枕元のサイドテーブルにする」「植物を日に当てる」「ふたつ重ねて使う」などいろんな使い方ができて楽しいです。

森の楽しみかた

2日間森で過ごして、森っていろんな楽しみかたができるなあと感じました。

夜の森では、林さんが焼いてくださったお肉をほおばりながら参加者の方々と交流。
いつものことながら、お肉とお手製のソースがおいしい…
モノサスメンバー以外は初対面でしたが、たくさんの方とお話ができて嬉しかったです。

次の日のお昼には「The holy ground」のホーリーさんが楽器を演奏してくださり、穏やかな森の中でバイオリンを聴くという贅沢な時間が。
それに合わせてポルタが踊ったり、ちびっこがウクレレを持って飛び入り参加したり、みんなで一緒に歌ったり。「いま最高に素敵で幸せな時間を過ごしているなあ…!」と全身で感じていました。

最後に

実は、以前から林さんの記事を読んでWOOD STOCK YARDが気になっていました。
特に木が好きというわけではないのになんでだろうと思っていたのですが、市場に出回ることのなかった木材を使って自分の手でものづくりをしたとき、「眠っているものに価値を見つける」ことができた気がして、あ、これだ!この瞬間が好きなんだ!と感じました。わたしがピカピカの新品よりも何となく古いものが好きだったり古い家に住んでみたりしていたのは、こういう気持ちだったんだな〜と新しい発見もできて嬉しかったです。

次は額縁を作ってみたいな〜と思っているのですが、カットしてできた端材に絵を描いてルームプレートにしたり、ペーパーウエイトやマグネットにしたりしてもおもしろそうです。WOOD STOCK YARDで扱っているレッドシダーはヒノキ科で、とっても良い香りがするので削りかすをサシェとかにもできそう。
モノサスの皆さんでWSなどできたら楽しそうですね。

この投稿を書いた人

富田 理子

富田 理子MONOSUS社食研

群馬県生まれ。ちょっと古いものに惹かれがちで、畳のある家に引っ越しました。近くの川でカモを観察するのが日課。趣味は散歩ですが、運転も好き。コーヒーとモーニングも好き。

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