2024年に創業者・林隆宏氏から眞鍋太一に「代表」というバトンが受け渡されたのを機に、モノサスでは翌年Webサイトをリニューアル。新しいタグライン「We Co-Build」|ともにつくる」を発表しました。それから約1年、メンバーからは「まだ、Co-Buildという言葉が消化しきれていない」という声がちらほら聞かれています。そこで、改めて「We Co-Build」について、代表自身の言葉で伝える連載を企画しました。
第1回は「We Co-Build |ともにつくる」という言葉について語っていただきました。
杉本 前代表のときは「ともに生きていきたい人と働く」という言葉が、「ともはた」という略称にもなってメンバーに根付いていたように思います。今回、「ともはた」から「ともつく」へと変化した背景について聞いてみたいです。
眞鍋 今のモノサスは、Web&デジタル、クリエイティブとフードと異なる領域の事業がないまぜになっているんだけど、共通するのは「ものづくりをしている」意識だと思います。「つくる」という言葉には、たとえば英語では「make」「create」が当てられるんだけど、モノサスの場合は「build(構築する)」だねという話になって。
Webサイトは「構築する」と言いますよね。社食を軸に「日常の食」を提供している食事業においても、料理を毎日つくって出す手前にあるしくみやオペレーションを構築して実装している感じがあります。伝わりやすいように「ともにつくる」と言っていますが、「構築、実装している」感じは、モノサスに関わるすべての事業に共通しているので、今回のWebリニューアルを機に定義しました。
杉本 「We Co-Build」|ともにつくる」の文章をつくるときは伴走させていただいていて。冒頭の「わたしたちのものづくりは小さな『熱』のようなものからはじまります」という文章が印象的でした。
眞鍋 自分の感覚で言うと、基本的には人の「熱」みたいなもの、ほとばしる感じのものからプロジェクトや事業をはじめたいし、はじまるべきだと思っていて。社内外ふくめてそういう「熱」みたいなものを探しているというか、めぐりあうのを待っている感じはあります。
杉本 「熱」をもっている人を待っている、というと?
眞鍋 もちろん、「熱」はなくてもビジネスはできると思いますが、自分が実現したい世界のなかでは「人ありき」「熱ありき」のビジネスをやりたいと思っているので。たとえば、荒井(茂太、フード事業 取締役 フードソリューション 開発ディレクター)さんは熱のかたまりですよね。食事業は彼がいたから立ち上げたし、フードハブは白桃(薫、共同代表)との出会いからはじまりました。ただ、「熱」も仲間がいないと消えちゃうかもしれない。自分は焚き付けたり、薪をくべて火を大きくしたりする役割を担っている感覚はありますね。
杉本 「関係性のデザイン」のくだりは、何度もやりとりして時間をかけて考えましたよね。対立や搾取の構造に陥らない、「自律的で持続可能な関係をつくる」ための「装置」や「道具」をデザインする。ここにも、眞鍋さんが実現したい世界が現れているように思います。
眞鍋 たとえばフードハブの場合は、神山町役場、神山つなぐ公社とモノサスが共同で立ち上げたのですが、よくある運営委託ではなく「設立目的が達成されるならある程度、自由度がある第三セクター」であるという関係性のデザインが大事でした。このデザインが、役場とフードハブ社員の関係性を決定づけた「装置」のひとつなんです。
食事業では、社員食堂というBtoBビジネスについて、荒井さんは、これまでの社食の業界とは一線を画す独自の契約スキームをもっています。だから、新鮮で素晴らしい食材を使った食事を持続可能な価格で提供する社員食堂をつくれるんですね。Web事業でいえば、運用サービスも顧客満足度の高いモノサスらしいスキームをもっているから、10年単位で契約がつづいているクライアントが多くいます。スキーム化やシステム化できるかどうかもまた関係性のデザインなんです。自分としては「組み付ける」って言葉をよく使うのですが、「組み付いたかどうか」はすごく見ています。
杉本 たしかに眞鍋さん、よく「組み付く」って言いますね。どういうニュアンスで使っているんですか?
眞鍋 コンセプト、専門家のアサインやオペレーション、事業やサービス形態などが、カチッとハマる瞬間があるんです。それを「組み付く」って表現しているんですけど、カチッと組み付くと自走しはじめるんですよね。あとは、だいたい半年に一回くらい関わればいい距離感になります。もちろん、人なので変化しますし、調子が崩れてきたなと思ったらガーッと入っていって組み付け直すイメージですね。
杉本 組み付けて手を離すというのは、小さい「熱」を育てていくプロセスで起きることですか?
眞鍋 そういうことですね。あとはぼうぼう燃えはじめるというか。私は状況よりも、人を見ているんだと思います。そういう意味でいうと、事業そのものを見ないので、判断が遅れてしまったり扱えるビジネスの数に限界があるかもしれない。でも、それが今の私の経営スタイルなんでしょうね。
「Co-Build」「組み付ける」という、建築的な言葉の話をしていたのに、最後は「ぼうぼう燃えはじめる」という話にたどり着いて、ちょっとドキドキしました。構築と熱という、意味的には組み合わせられない言葉が、眞鍋さんの思考のなかでは矛盾なく重なり合っているようでした。このテキストを片手に眞鍋さんと「We Co-Build」について話をしてもらえたらいいなと思います。
それでは、次回もおたのしみに!

