4月上旬、京都オフィスでひっそりとワークショップを行いました。
ワークショップのテーマは、「自分のポートフォリオを編み直す」。
参加者は、馬場ユニット※である、馬場・矢野・河原崎の3名と、ファシリテーターの勝股さん・福崎さんです。
※ユニット:この制度の目的は、いいチームを探求することで「ビジネス」「個人」「組織」の成長を実現すること。モノサスの組織は、7名以下のユニットで構成されています。ユニットは各自の意思を尊重して編成され、年に一度、編成が再検討されます。
開催のきっかけ
馬場ユニットは、結成当初から各メンバーの居住地が異なるため、対面で集まる機会があまりないユニットでした。
そのため、もし集まる機会があるなら、ただ一緒に仕事をするだけでなく、お互いのことが知れるような時間を作りたいと考えていました。
そんな時、京都オフィスメンバーの菅野さんがお花見企画をしてくれ、全員が京都に集まることになりました。せっかくの機会なので、馬場ユニットのワークショップもすることにしました。

ファシリテーター制度について
モノサスには「ファシリテーター制度」があります。
会議体をうまく回すためや、1対1の相談相手など、第三者の立場として外部のファシリテーターに参加してもらうことができる制度です。
今回はこの制度を利用し、勝股さんにワークショップを依頼しました。

勝股さんはモノサスの卒業生で、現在は株式会社バという会社をつくり、チームビルディングやワークショップなど、場づくりに関わる仕事をされています。
馬場ユニット全員と面識があり、安心して話せる関係性があったため、今回お願いをしました。
自分のポートフォリオを編み直す
当日のやりたいことについて、馬場ユニットからは以下のような要望を出しました。
- 話す・聞くをじっくりしたい
- それぞれの視点が知れるような時間にしたい
すると勝股さんが、「友人と一緒に『ポートフォリオを編み直す』というテーマについてのワークショップを考えているところなので、ちょうどいいかもしれない」というお話をしてくれました。
ポートフォリオというと、一般的には、
- どういう実績があるか
- 何ができるか
- どんな成果を出したか
など、他者に自分を選んでもらうために、自分がしてきたことをまとめるものというイメージがあります。
一方、ワークショップで扱うポートフォリオは、実績や成果を整理するというよりも、
- 自分は何を重要視しているのか(主観)
- どんなことに心が動いてきたのか(感動)
- どういう時に自然体でいられたのか(状態)
といった軸で自分の活動を捉え直すものでした。
「まだしっかり体系化できていないけど、やってみる?」と勝股さんからご提案いただき、「やってみたいです」とお返事させていただきました。

当日
当初は、ちょこちょこお出かけを挟みながらのワークショップになる予定だったのですが、あいにくの雨。お出かけをしない代わりに、オフィスでじっくりワークショップに向き合う時間を取ることになりました。
ファシリテーターは当初、勝股さんのみだった予定が、共同企画者である福崎さん※にも来ていただけることになり、お二人と馬場ユニットのみんなでワークショップをすることになりました。
※合同会社逍遥学派共同代表(広島県三次市にて滞在型の施設スペース みみみみみを運営)
マインドマップ・ワーク
勝股さん・福崎さんにワークショップの背景を説明いただいた後、早速ワークが始まりました。
■全体の流れ
まずはマインドマップ・ワークです。
5つの問いをもとに、自分の活動を棚卸ししてみるということをしていきました。
■ワークの内容

ここでいう「活動」は、仕事に限らず、プロジェクト、趣味、遊び、学生時代の経験、生活の中で続けてきたことなど、どんなものでもよいとのこと。
5つの問いから1つ以上を選び、紙の真ん中に書いて、そこから思いついたことをマインドマップのように自由に広げていきます。
紙とペンが配られ、お昼ごはんまでの数時間、まずは各自で問いに向き合いました。

あちこちで、「マインドマップが難しい」という声が聞こえつつ、あっという間にお昼の時間になりました。

オフィス近くのcafe marbleで食事をしながら、談笑。
オフィスまでの帰り道、13F coffeeで美味しい飲み物を各自買って、オフィスに戻ってきました。
再度マインドマップワークの続きに取り掛かります。
気づきの共有
時間になり、みんな切りの良いところで、ちゃぶ台に集合しました。

どんなものが出てきたか、やりながら思ったことについて話していきました。
はじめは、どんな感じで進めるんだろうと、様子を探っていましたが、福崎さん・勝股さんがうまく質問をしてくださるおかげで、だんだん質問や感想が盛んになってきました。
馬場のマインドマップでは、幼少期にしていた創作活動の話から、友人や家族との思い出、前職と現職での活動など、人生の振り返り的な内容になりました。
その中でも、人やモノとどんな風に関わっているかや、居心地の良さについての話が深堀りされていきました。
矢野さんのマインドマップでは、学生時代の部活動や習い事の話。神山ものさす塾の経験やワークショップでの気付き、手づくり市で出会った作家さんとの話などが出てきました。
5つの問いの中では、特に納得感の話題が多く、どんな時に納得感を得られるのか、どんな時に得られないのかなどを、みんなで質問しながら深掘りしていきました。
河原崎さんのマインドマップでは、映像の話、デザインの仕事や執筆活動の話、好きなスポーツや健康管理の話などが出てきました。
特に映像に関しては、周りからの質問が多く、映像を好きになったきっかけや、デザインのお仕事との共通点、どんな工程が好きなのかなどの深堀りがされました。
全員が話し終わる頃には、だいぶ日も暮れて、お腹のすく時間になっていましたが、ワークショップも楽しくなっていたので、そのまま続きをすることになりました。
5つに選ぶ時間
今度は、先ほど書いたマインドマップで出てきたものや、みんなの話を聞いて思ったことの中から、5つキーワードを洗い出してみるというワークをしました。

各自考える時間を取った後、改めて集合し、共有していきます。
すると、先ほどのマインドマップよりも、みんながどの部分を特に大事に思っているかがわかってきました。
河原崎さんは、具体的な活動ワードを5つ出していて、その中には、人生で多くの時間を使っていることや、指名で任されたお仕事などが入っていました。
矢野さんは、自身が仕事や活動に求める条件や価値観のワードを5つ出していました。
どんなことに楽しさを感じるか、自分にしかできないことってなんだろうといった深い話題になり、みんなでかなり長い時間話をしました。
馬場は、普段の生活の中で、大事にしている感覚や状態のワードを5つ出しました。
それぞれ、選ぶ言葉の粒度・角度が全く異なり、なにを5つ選ぶかということにもその人らしさが出ていたように感じました。
最後、お互いに感想を伝え合い、ワークショップは終了しました。
振り返り
このワークショップを振り返って今感じていることを参加者の河原崎さん、矢野さんにも聞いてみました。
河原崎さん
まず京都オフィスにまだ行ったことがなかったので、このタイミングで訪れることができてよかったです。
ワークショップについては、ポートフォリオという形として、これまで自分が大事にしてきたことを改めて考えることで、人生の良い振り返りができたと思います。この棚卸しをすることで、これから生きる上での取捨選択もしやすくなると思いました。
また、ユニットメンバーのことも今までより一歩踏み込んで知ることができたと感じました。
矢野さん
自分の経験や感じていることを文字に起こし、声に出して参加者の皆さんと対話を重ねる中で、一人では時間がかかったであろう思考の段を、いくつか飛ばして進めたような感覚がありました。
特に印象的だったのは、文字にするだけで整理できたと思っていた考えが、実際に声に出して話したり、さまざまな質問や意見をいただいたりする中で、前提が違うかもしれないと気づいたり、それまで意識していなかった視点から考え直したりすることで、少しずつ形を変えていったことです。
穏やかな雰囲気の中で、たくさんの気づきを得られる時間を過ごすことができました。
まとめ
この時間を通して、改めて、「相手を理解する・自分を理解する」ということは一筋縄ではいかないなと感じました。
ワークショップ中は、「その言葉の向こう側には何があるんだろう。」そんなことを考えながら、話を聞き続けていたように思います。
今回、お互いのことを知るために、ワークショップを開催しましたが、謎は深まるばかりです。しかし、それが面白いなと改めて感じました。
今回出した5つのキーワードを軸に「これが私のポートフォリオです!」というものを出したとしても、きっとまだまだしっくりこなくて。こねくり回した先に、しっくりきたその一瞬だけ自分というものを感じることができるのかもしれないと思いました。自分自身のことでもそんな状態なのだから、相手のことを理解するのはやっぱり難しいことです。
ですが、今回のワークショップをきっかけに、ユニットの信頼感や安心感は、より強くなったような気がします。自分らしくいられる空間が会社の中にあるということは、本当にありがたいことですし、これからもそんな空間を広げていけたらいいなと感じました。

