2017年09月

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水曜日の投稿

村上 伊左夫
投稿者:村上 伊左夫
(品質管理部 テクニカルリーダー)

2017年09月20日

本に出てくる料理を、食べてみる。
今日は食堂読書会。 〜モノサスの「読書会」#17〜

図書だより

村上 伊左夫
投稿者:村上 伊左夫(品質管理部 テクニカルリーダー)

こんにちは。図書委員の村上です。

「食欲の秋」到来ということで、今月のテーマは「食べ物が気になる本」。
せっかくなら、本に載っている料理を食べてみたい!ということで、実際につくってみることにしました。料理を担当してくれたのは、編集部の大村とマーケティング部の降旗。モノサスきっての料理好きな2人です。

さぁ、一体どんな料理が用意されてるのでしょうか。
おなかを空かせて、集まったメンバーは4名。普段は「もくもく」と読む読書会ですが、今日は「もぐもぐ」しながら楽しみたいと思います。

それでは、出来上がった料理をテーブルに並べて、食堂読書会スタートです!


発表タイム

今回は「もぐもぐ読書会」専用ルール。
読書タイムは設けず(読んでくること前提)。ひとり3分間で本を紹介します。

 

岩塩で固められたような、少年の心
『ジェシーの背骨』(紹介者 田中 夏美)


山田 詠美 (著)『ジェシーの背骨』河出書房新社(1987/08)( Amazon

山田詠美さんの小説『ジェシーの背骨』です。私、鶏料理をリクエストしたんですけど、実は本には実物は出てこなくて…「岩塩で固められた鶏料理のように」「岩塩のぱりんと割れる音を聞いた」という描写だけが登場します。この岩塩は物語を象徴するキーアイテムなんです。

主人公のココが付き合い始めた男性の連れ子、11歳の「ジェシー」は、両親が離婚したことがきっかけで心を閉ざした少年で、ココとも衝突しまくるんです。憎しみが積み重なって岩塩のように固まった彼の心を、一度は割りたいとココは願います。

衝突を繰り返し、少し歩み寄って、また離れて…を繰り返すなかで、ある日決定的な出来事が起こってココは家を出ていくことになる。「ホントはあんたと仲良くなりたかった」と言うココに、初めてジェシーが心のたけをぶちまけるんですが、そのときに聞こえるんです、「岩塩がパリンと割れる音」が。

ジェシーの心を象徴する「岩塩で固められた鶏料理」。ず〜っと気になってたので、今日は作ってもらえて本当に嬉しいです。

中庭

じゃあ早速、割りましょうか!今回は岩塩じゃなくて、海塩ですが(笑)。

田中

岩塩は高いんですよ!いや、もう海塩でもまったく問題ないです。
じゃあ、いきますよ、えいっ!!

全員   (見守る)

田中

これかぁ!これなんだー!ジェシーの固い心が割れたときのこの感じ。ついに来た!!

うわ〜美味しそう!

田中

この小説を初めて読んだのは小5で、ジェシーと同い年でした。当時は「大人の小説だ!」ってドキドキしたけど、心理描写がもうすばらしくて、これ一生読むわ、と。

中庭

すごい!それからずっと読み続けてるんだ。

田中

今じゃココの年齢もすっかり追い越して(笑)。でも、読み返すたびに違う発見があるんですよね。死んだときは棺に入れてほしいと友人に頼みまくってます。私の人生のバイブルなんです。

 

鍵っ子たちの、夢のおばあさん
『かぎばあさんの魔法のかぎ』(紹介者 中庭 佳子)


手島 悠介 (著)『かぎばあさんの魔法のかぎ』岩崎書店(1981/2/28)( Amazon

中庭

小学生の頃に読んでた『かぎばあさん』シリーズを持ってきました。かぎばあさんは、鍵っ子が鍵をなくして困ってると、どこからか現れて魔法の鍵であけてくれるんです。で、家にあがってゴハンを作ってくれて、お母さんが帰って来る前に去っていくという...(笑)そんな不思議なおばあさんです。

主人公の広一は、がんばって算数で100点をとったのに、先生からカンニングを疑われて落ち込みます。話を聞いてほしいけどお母さんはいない...そこで広一は、以前に会ったかぎばあさんに会いたいと、わざと鍵を隠して待つんです。

現れたかぎばあさんは、広一の嘘もお見通しで、仕方ないなあと思いながらも、このパイナップルをのせた特大ハンバーグを作ってくれます。

中庭

かぎばあさんはいろんな話をしながら、最後に広一にも魔法の鍵をくれます。「この鍵を使うと、相手のホンネが聞けるよ」と。

鍵が使えるのは3回まで。広一は先生のホンネを聞きたいんだけど、友達のために使ったりするうちに魔法は終わります。でも、最後は鍵がなくても、自分の力で先生の気持ちを聞けたし誤解もとけて、あ〜良かったな、という。

私も鍵っ子で、広一と同じように団地の3階に住んでたので、かぎばあさんこないかなぁと思ってました(笑)。 じゃ、特大ハンバーグ、食べましょうか!

全員    わ、でかっ!

中庭

鍵っ子だった人いる?

田中

私もずっと鍵っ子でした。確かに、何かやっちゃったーーーって時にも、誰にも言えなくて感情のやり場がなかったかも。

中庭

これ、鍵っ子が増え始めた時代にできた絵本なんですよね。私もこのおばあさんに会いたいって、いっつも思ってました。

 

すべてが絵になる、目でみて楽しい本
『Edible Selby』(紹介者 羽賀 敬祐)


Todd Selby(著)『Edible Selby』Harry N. Abrams(2012/10/1)( Amazon

羽賀

今日の読書会をすごく楽しみにしてきました(笑)。最近、編集部の人たちから、すっかり「食いしん坊キャラ」認定されてるんですけど…いやもう食べ物といえばコレしかない!と思って持ってきたのが、この本です。

著者の Todd Selby は写真家兼イラストレーターです。いろんなクリエイターや著名人の部屋を写真に撮って「the selby」というブログにアップしているんですけど、これがすっごく良くて、僕がインテリアに興味を持つようになったのも、彼の写真がきっかけです。

彼は「衣・食・住」をテーマに、それぞれ本を出してるんですけど、今日持ってきた『Edible Selby』は食の本。いろんな国のレストランや料理人達が作った様々な料理が紹介されてます。英語の本なので文章は読めないんですけど、写真とイラストと文字、すべて絵になるというか…レイアウトも素敵だし、もう眺めてるだけで満足できる本です。

中庭

この人を知ったのはいつ頃?

羽賀

7年前ぐらいかな…サイトで写真を見てから好きになって。彼が本を出すと知ったときは、無条件で「買う!」って思いました(笑)。

田中

日替わりで1ページづつ玄関に飾りたいかも…

羽賀

手書きの文字なんかも味があるし、本当にどのページを見ても楽しい本です。山ほど料理が載ってるんですが、その中から僕がリクエストしたのが、このアスパラの前菜です!

中庭

わ〜色がキレイ!!

田中

カッテージチーズだ!好きなんですよ〜!

お肉の後に、これを食べるのサイコーですね。

羽賀

ライム絞るとまた美味しい!うまっ。レストランのメニューにあったら、絶対頼みますね、これは。自分でも作りたいな、レシピ載ってないから材料控えとかなきゃ...(メモメモ)

 

こんなおうちで、こんな暮らしがしたい!
『バムとケロのにちようび』(紹介者 乾 揶湖)


島田 ゆか(著)『バムとケロのにちようび』文溪堂 (1994/9/1)( Amazon

私の大好きな絵本で、島田ゆかさんの『バムとケロ』シリーズを持ってきました。小さい頃から読んでて、シリーズ全部持ってるんですが、これはシリーズ1冊目の『バムとケロのにちようび』です。

主人公は犬のバムとカエルのケロちゃん。雨の日曜日、おうちで本を読もうと、しっかり者のバムが家を掃除してドーナツを作ろうとしてると、いたずらっ子のケロちゃんが外からビチョビチョになって帰ってきて...そんな1日のお話なんですけど、もうとにかく、キャラクターからすべてカワイイんです!

おうちの中の家具や食器もカワイイし、2人が一緒にドーナツを作ってるシーンも、屋根裏に行くシーンも、ここもここも...(次々に見せる)こんな家に住んで、こんな暮らしがしたいと本気で思ってます(笑)。

田中

ケロちゃんの動き、カワイイ!

そうなんですよ、動きとかもすみずみまで可愛くて...全シリーズ持ってきて、全部説明したいくらいです...!

中庭

いつ頃から持ってるの?

姉が図書館で借りたのを5歳くらいのときに読んで、すぐに全シリーズ集めました。誕生日に、お母さんやおばあちゃんから1冊づつプレゼントという作戦で(笑)。 本当に大好きなので、今日は夢のような企画です...ドーナツ...!

グラニュー糖をまぶさない、このままの素朴な感じがイイですね。

田中

ドーナツって最初は穴が空いてなかったらしいですよ。で、生焼けだらけになって「じゃあ穴あけちゃえ!」で今の形になったとか...

全員    へぇ〜

ドーナツ作ってる場面が本当に好きで、山盛りのドーナツをあげるシーンとか、ケロちゃんが食べてるときの顔も...もう...もう...可愛いんですよ!

中庭

山盛りのドーナツいいよね、私、山盛り好きで(笑)。マンガみたいに山盛りになってるのにあこがれる、山盛りの餃子とか。


読書会をおえて

鶏の岩塩焼きに、特大ハンバーグ、お洒落なアスパラの前菜に、〆はドーナツ! メインからデザートまで、おなかも心も満たされた読書会でした。

本のイラストからレシピを想像して(なかには、物語に実際は出てこない料理もあったり...)あれこれ工夫しながら、美味しい料理を作ってくれた2人には感謝です! 五感を刺激する読書会、またぜひ開催したいと思います。

さて、次回はどんなテーマになることやら。それでは、また!

この投稿を書いた人

村上 伊左夫

村上 伊左夫(むらかみ いさお)品質管理部 テクニカルリーダー

オタクになろうとしていた頃にかじったHTMLを活かしてチェッカーの道へ。現在はチェックの技術担当。本がある空間が好き。読むのは時代小説、ホラーなどなど。モノサスの図書委員もやってます。

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