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Taste and share the roots of food 〜食のルーツをともに味わう〜
映画『食べることは生きること ~アリス・ウォータースのおいしい革命~』上映会レポート

こんにちは!CIMI resotrantの向井です。CIMI restorantは、FarmMart & Friendsの夜の時間に営業しているレストランです。私はそこでお料理を作っています。

6月2日に、映画『食べることは生きること ~アリス・ウォータースのおいしい革命~』の上映会を、MONOSUS社食研eatripなどモノサスのメンバーやリッチソイル、関係会社の方向けに行いました。
この映画はアメリカ、カリフォルニアのバークレーにある、Chez Panisseというレストランのオーナーであるアリス・ウォータースさんが、2年前に来日された際の様子をドキュメンタリー映画として収めたものです。
来日の際には、徳島の神山町にもいらっしゃり、Food Hub Projectのメンバーや、FarmMart & Friendsとも繋がりのある農家さん、地元の方々との食事会の様子や、眞鍋さんのお話も収録されています。

アリスさんは、私が料理の道を歩んでいく中でも、大きく影響を与えてくれた人で、私がCIMIのオーナーシェフでもあるジェロームと出会い、CIMIを始めることになったのも、彼女の言葉から学んだことや、食に対する考え方がベースにあります。
きっとモノサスが取り組んでいる食に関わる事業にも大きく影響を与えた人なのではないかと思います。

すでにいろんな場所で上映されている映画ですが、ただ観て終わりではなく、次に繋がる何かが生まれる時間にしたいと思った時、ぜひモノサスや関わっている近い存在のみなさんと一緒に観たいと思いました。
また、アリスさんの食に関する考えや、食に関してのお話は、決して食を仕事にしている人たちだけに向けたものではありません。食事業に直接関わっていない方にもぜひ知ってもらいたいなという思いがあり、眞鍋さんに相談し、多くの方と一緒に観る場を実現することができました。

当日は約70名が参加することとなり、思っていたよりも大きなイベントになりました。運営チームはモノサスやフードハブ・プロジェクトに幅広く関わる種ちゃんと深澤夏々ちゃん、そしてきみさんにフォローいただく形でスタートしました。より良い環境で、より良い時間にするためには考えなければいけないことがたくさん。いろんな方にお声がけさせていただき、映画の投影方法や音声は竹田さん、ドリンクは龍田さん、児嶋さん、原澤さん、写真記録は関口くん、受付は望月さんと岩崎さん、フードサポートはthe Blind Donkeyのチーム、映像での記録は眞鍋さんのお知り合いである伊東玄己さんと、それぞれの方の得意な分野に頼らせていただきました。みなさん本当に頼もしく、一気に安心感が生まれました!
特に大人数の方に見てもらえるように映画をスクリーンに映すという点で、会場の作り上懸念点がおおきかったのですが、映像チームは前日に試し映しをしたりと最大限の準備をしてくれました。

当日の様子は、関口くんときみさんが撮ってくれた写真、そして伊東玄己さんが撮影・編集してくださった映像でご紹介します

会場はMeiji Park Market。日が暮れ出した頃、映画の上映からスタートです。
映画を観たあとは、同じテーブルに座った人たちと食事をしながら感想を交わしました。
ドリンクを用意してくれたのはバーテンダーの龍田さん、ものさすビールをつくっている児嶋さん、ハイカーズジンの原澤さん!
食事のサーブはブラインドドンキーチームがサポートしてくれました!
会場になったMeiji Park Marketのみなさんが用意してくれたのは、アリスさんの考えと繋がりのある生産者さんの食材を使ったお料理。
眞鍋さんと、Meiji Park Marketを運営しているJJさん。JJさんもかつてシェパニースで働いており、映画の世界観をお料理で伝えてくださいました!

お腹がいっぱいになったところで、眞鍋さんの司会により、eatrip 野村友理さん、リッチソイル ジェローム、モノサスのフードソリューション全体をみている荒井さんのトークタイム。

アリスさんの活動と、私たちの取り組む事業へのつながりをお話いただきました。登壇いただいた方々は、個人的に、私が今に至るまでを導き、学び、支えてくださった方々で、なんとも嬉しい時間でした。

私たちがアリスと強い繋がりを持つようになったきっかけを作ってくれたのは、eatripの野村ゆりさん。ゆりさんはどのような想いでシェパニースと出会ったのか。そして時を経て今、そんなことを感じているか聞くことができました。
約30年に渡りシェパニースで働いてきたジェローム。
なぜ、Chez Panisse、そしてアリスさんは、ここまで多くの人に影響を与えるようになったのか?そしてChez Panisseの料理と通じる、日本食、日本文化についてなど、長くシェパニースで過ごしてきた彼だから聞くことができるお話でした。
これまで活躍してきた荒井さんが、なぜモノサスで食事業を始めたいと思ったのか。そして映画の中で語られているアリスさんの考えに通じる荒井さんの想い、これからのことを話していただけました。

なかなか大きなイベントになったので、開催にあたり、たくさんの方にご協力いただき実現することができました。
普段は一緒に仕事をする機会がない方々と一緒にこの時間を作り上げられたことはとても楽しく嬉しい時間でした。

ジェロームの通訳は、神奈川県の藤野で季節や自然の呼吸に合わせた花づくり「スローフラワー」を育てる生産者、four peas flowersの三井聡子さん
安心感がはんぱじゃない、受付を担当してくれた本部の望月さんと岩崎さん
全体を見守りまとめてくれた種ちゃん
映像チームの竹田さん、深澤夏々ちゃん
カメラマン、関口くん!

映画の上映に関しては、参加してくれたみんなはどんな思いでみているのだろう?押し付けになっていないかな?という思いもありました。後日、いただいた感想を読ませていただき、この映画を通して食事業に関する理解が深まったり、食べることに対しての意識が変わったという感想など、この時間で感じたことを丁寧に伝えようとしてくださるみなさんの言葉はとても嬉しく、改めて一緒に見ることができて良かったという思いと、ほっとした思いでした。

今回の映画は、CIMI restorantのような規模や分野が違っていても、ともに一つの組織の一員として日々過ごしている、全ての人の力があるからこそ、生産者さんを支え、食べる人の食を支える活動が続けられています。そんなみなさんに、リスペクトの思いを伝えたいと密かに思っておりました。

それは、ずっと小さな組織を好んで働いてきた私が、私からするととても大きなモノサスという会社を近くで見ていて、そして私自身も大きくサポートいただく中で感じるものでもありました。

このレポートを書くために、この日の様子の写真を見ながら振り返っていると、真剣に映画を見ているみなさんの表情、楽しそうにメンバーと話ている様子、キラキラしたお料理をいきいきとサーブしてるメンバー、美味しそうにお料理を食べる姿など、当日見られなかった様子を感じることができます。
私がまだあまり話したことがない方もいらっしゃるのですが、みなさんのいろんな表情を見る中で、改めて良い時間だったなという思いと、みんなどんな道筋を辿ってこの場に辿り着いた望む望まないに関わらず(笑)、この場所で巡り合ってしまったみなさんと、みんなが、そしてその先にいる方々が、ワクワクできるような、どんな面白い冒険がこれからできるのだろうと思います。

ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、限られた人生の時間の中で、巡り会えるというのはなかなか奇跡に近いことなのかなと改めて思います。
望む望まないに関わらず(笑)、この場所で巡り合ってしまったみなさんと、みんなが、そしてその先にいる方々が、ワクワクできるような、どんな面白い冒険がこれからできるのだろうと思います。
みんながより良く生きれる未来にしていきたいですね。

最後に、改めて映画上映の実現にあたり、ご協力いただいたみなさん、そして参加し、あの場を一緒に作りあげてくださったみなさん、ありがとうございました!!


当日、映画鑑賞後に開催したトークはこちらからご覧いただけます。

向井 知

大阪生まれ。茨城県にある環境NPOで勤務したのち、東日本大震災でのボランティア活動を機に飲食の世界へ。複数の飲食店を経て、自身が大きく影響を受けた〈シェ・パニース〉でのインターンが叶う。帰国後、ジェローム・ワーグと出会い、〈theBlindDonkey〉の立ち上げから参加。「RichSoil & Co.」の新プロジェクトとしてFarmMart&Friendsの夜の時間帯にオープンした〈CIMI restorant〉のシェフを務めている。photo : 高橋マナミ